黒海地方夏営地を結ぶ「緑の道」へ反発広がる―環境破壊!
2015年07月02日付 Radikal 紙


黒海地方8県の高原を結ぶ2600メートルの「緑の道」プロジェクトに向け、リゼ県のエルスィン・ヤズジュ知事が村長たちと会議を行った。「誰も独断してはならない。この道路を建設する」と発表されると、大反対が起きた。チャムルヘムスィン郡にあるフルトゥナ谷のユカル・カヴルン高原に、事前調査のため調査員が派遣されると聞きつけた住民が高原に集まった。人々は民謡を歌い、ホロンを踊りながら行進して「緑の道」に反対を表明し、高原に済む女性たちも手に棍棒を持って駆けつけこれを支援した。

世界自然保護基金の保護地域に指定されるべきフルトナ谷のユカル・カヴルン高原に「緑の道」を敷設するプロジェクトが大反対に遭っている。リゼ県のエルスィン・ヤズジュ知事が開いた昨日の村長会議で7人の村長が賛成、2人が反対した緑の道プロジェクトだが、「誰も独断してはならない。この道を作る」という発表に対しての反発が高まっている。委員会が事前調査の為に高原に来ると耳にした住民たちは早朝カヴルンに集まった。

■ブルドーザー1機とトラック1台をパン無しで食べてやる

老若男女合わせて約300人は「我々は数名足らずの反逆者ではない。カヴルンで5人ならトルコでは10万人だ、知事のだんな」、「私たちはムフラマ(チーズ料理)を食べた世代の子孫だ。ブルドーザー2機とトラック1台、パン無しで食ってやる」というプラカードを下げ、「緑の道」敷設に反対を唱えながら高原を行進した。

軍警察が彼らを遠巻きに追跡しカメラで記録した。一団は「カチカルの川よ、音を立ててどんどん流れろ。緑の道を作るものは永遠に泣くがよい」と歌いながらホルンを演奏し、ホロンを踊った。

■乱闘騒ぎも

「緑の道」調査員が来なかった高原の住民たちも調査員を待ち構えた。リゼ県のエルスィン・ヤズジュ知事を議長とした会議では7人の村長と「緑の道」に賛成したカヴルン高原保護委員会のカーディル・カルブズ委員長が住民たちの反対に遭い、高原では短い小競り合いが起きた。軍警察が住民たちの間に入り、衝突は激しくなることなく解決された。デモの参加者は緑の道に賛成した7人の村長と委員長に辞任を求めた。

■棒で警戒

ユカル・カヴルン高原に暮らす67歳のヌーライ・タシュクンさんは、生まれ育った高原に機械を入れさせないと述べ、「ラバに荷物を負わせていたころ政府はどこにいた?今我々の土地を分割し、家を壊そうとしている。高原は渡さない」と語った。手に持った棒を見せたタシュクンさんは「私らの杖はピストルより強い。来るならこい。玉もライフルも無いが私らの棒は武器より強い。この高原は通さない」と敷設反対の意見を示した。

■「緑の道」に賛成した村長たちに対する反発

スルタン・ペリトさんは、「緑の道」プロジェクトに同意した7人の村長にを非難する。「村長は住民によってえらばれている。プロジェクトにサインした者は辞任すべきだ。サインしなかった村長には我々の上にたつ地位がある。知事は住民の意見も取り上げるべきだ。昔、エルドアン大統領もここを訪れた。今また来て高原を見てほしい」と述べた。スナイ・エルタンさんは「承認した村長たちに激しい怒りを覚える。辞任を求める」と話した。ギュナイ・チャクルさんも「高原は渡さない。我々はここで生きているのだ、機械は入れさせない」と発言した。

■生後8か月の赤ちゃんと

「緑の道」敷設反対運動の為にアンカラから生後8カ月の赤ちゃんと来たトルガ、ドゥイグ・レイハン夫妻も高原の破壊を認めないと話す。「我々は子供時代をここで過ごした。娘もここを見て、ここで生活させたい。この高原はこのままで美しいのだから。工事を承認した村長たちは我々の代表者ではない。どの面下げてこの空気を汚そうというのだ。この高原に道は作らせない。」

■「緑の道」を承認しなかった村長も参加

「緑の道」を承認しなかったアシャウ・チャムルジャ地区のタン・アルタイ村長は、父祖代々受け継いできた高原を守りたいと述べる。「知事と行った会議で緑の道について、サムスンからアルトヴィンの高原を結ぶと言われた。このほかには全く説明はなかった。緑の道によって高原にホテルや他の施設を作るつもりだ。自然を破壊するつもりだ。やめてほしい、我々はここで生きるのだ。チャイや牛乳を飲みに来るといい。だが道路の為には来るな。道はいらない」と反対意見を述べた。

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( 翻訳者:岡本悠見 )
( 記事ID:38051 )