スィヴァス事件から22年、CHP議員「服喪の日とすべし」
2015年07月02日付 Milliyet 紙
マドゥマク虐殺から22年目の今日、委員会の一員としてスィヴァスを訪れる予定の共和民主党(CHP)所属ヴェリ・アーババ議員は「7月2日はトルコの歴史における、恥と教訓を示す日として認識されるべきです」と話した。
CHP所属議員たちは、マドゥマク虐殺から22年が経ったことを受け、今日スィヴァスで行われる式典に60人のグループで参加することを決定した。これまでに参加していた議員たちを上回る人数が今回参加するということで注目が集まっている。CHP副党首であるアーババ氏はもちろん、マドゥマク虐殺で命を落とした詩人のメティン・アルトゥオクの娘であり、イズミル選出の議員でもあるゼイネプ・アルトゥオク氏、そして訴訟を担当した弁護士からはアンカラ県の議員シェナル・サルハン氏などが名を連ねた。また、CHP所属議員からなる委員会は、7月5日にエルズィンジャン県のバシュバーラルで行われる記念式典にも参加すると見られている。
■妻、そして息子も同席する
総勢60人がマドゥマク虐殺の22周年式典に参加するCHPでは、党首であるケマル・クルチダルオール氏の妻であるセルヴィ・クルチダルオール氏、そして息子であるケレム・クルチダルオール氏も同席する。
アーババ氏は、メッセージを発し、世界のどこであろうと、犯人たちを即座に見つけ、処罰する必要があるこのような虐殺において、責任者たちがまさに表彰され、公正発展党(AKP)が加害者たちを擁護し、守り、事件について責任を問うことを免れさせていると明かした。また「深層国家を筆頭にあらゆる疑問を解明せず、そして社会生活においてこうした差別的で反動的な精神について責任を問わなければ、我々の寛容や平和への渇望は尽きることはありませんし、ましてや燃えさかるこの気持ちが静まることは決してありません」と表現した。
アーババ氏は、CHPとして事件に恨みを抱いたり、復讐を果たすためではなく、実際に起こってしまった事件から教訓を得て、そして社会としてしっかり記憶に残すためにマドゥマクへ向かうのだと説明した上で、「虐殺された知識人のために国民的服喪の日とすべきです。7月2日はトルコの歴史にとって、恥と教訓を示す日として認識されるべきなのです。これは単に22年前に命を落とした人々のためだけではなく、全てのアレヴィー派たちにとってのものなのです。残念ながらこの22年間、事件の精神はAKP政権によって養成されてきました。事件の当事者たちを国会議員とした者たち、虐殺の容疑者たちを擁護する者たち、アレヴィーの人々の家に目印を記す者たち、ジェムエヴィ(アレヴィー派たちの礼拝施設)を『飲み騒ぎの場』と呼ぶ者たち、イスラム国に対して何も言えないでいる者たち、こうした行為、こうした精神は、あの事件を引き継いでいるのです」と話した。
■記念博物館として改装されるべきだ
マドゥマク虐殺で家族や友人を無くした人々を議会へと招待したCHPのオズギュル・オゼル会派副代表は、事件の舞台となったスィヴァスのマドゥマクホテルを博物館として残すこと、裁判の再開、及び7月2日を服喪の日とするための準備段階にあると明かした。
アンカラのCHP所属議員シェナル・サルハン氏も、法廷闘争の際に乗り越えられなかった障壁を、今回は法的な整備や議会レベルで行われる闘いによって乗り越えようとしていると語った。そして「この講壇には我々ではなく、あなた方が座るのです、スィヴァスで苦しみを受けた遺族の皆さんが。この方々は悲しみを乗り越えた人々です。彼らは、自らが失った人々を取り戻すためにではなく、このような事件が二度と起きないように、そして新たに悲しみが生まれないようにとの願いをこめ立ち上がったのです」と続けた。
■皮肉な面会
イズミルのCHP所属議員ゼイネプ・アルトゥオク氏は、今回の面会を「皮肉な面会」として捉えている。イズミルの議員として選出されてすぐの仕事として自らの家族と面会することとなったと明かし、「我々が『この訴訟は終わりました』と言わないかぎり、この訴訟が終わることはないですし、この訴訟が終わらずして、我々の任務が終わることはないでしょう」と付け加えた。
■警備に当たるのは2600人の警官
1993年7月2日、ピール・スルタン・アブダル文化事業の一環としてスィヴァスを訪れていた招待客たちが宿泊していたマドゥマクホテルに火が放たれ、33人の知識人、そして2人のホテル従業員と2人の活動家など合わせて、37人もの命が奪われた。この事件の22周年を記念した明日の追悼式典のために警備体制が強化された。事件の発生を防ぐため、警戒態勢に入った。追悼を目的とした行進が行われるメフメト・アーキフ・エルソイ通り、メヴラーナ通り、メチュフル・アスケル通り、駅通り、50周年記念共和国広場の間、そしてアタテュルク通りの一部とヒキメット・ウシュク・通りの一部分において、午前から車両の通行が禁止される。行進のルート上の交差点やマドゥマクホテル周辺では、合計2600人もの警察が警備に当たる予定となっている。
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( 翻訳者:三井景介 )
( 記事ID:38052 )