中国政府、新疆地域での民族問題の存在を否定
2015年07月06日付 Cumhuriyet 紙


中国外交部は、中国西部の新疆ウイグル自治区にはいかなる「民族問題」も存在しないと主張した。

ロイター通信によると、中国外交部の華春瑩報道官は記者会見で、「ウイグル人は平和に、現状に満足したかたちで暮らし、働いている。憲法の枠組みにおいて宗教的自由を手にしているのである」と話した。

華報道官は、「つまり一部の報道で語っているように、新疆ではいわゆる「民族問題」というようなものは一切ない」と話した。

トルコと中国との関係は、北京政府の、東トルキスタンとしても知られる新疆ウイグル自治区におけるウイグル人に対する政策のため、緊張関係にある。自治区のウイグル人が断食することと他の信仰実践を行うことが中国政府によって禁止されたとの報道を受け、トルコの多くの都市でデモが行われている。

トルコ外務省はこれまでに行った会見で、この話題について懸念をあらわにした。会見では、「トルコが感じた深い懸念が中華人民共和国の在アンカラ大使館にも伝えられた」ことが明らかにされた。

■中国から「一人で歩き回るな」という警告

北京政府は昨日、中国に対するデモが行われているトルコに渡航する中国人へ、警告を行った。中国外交部のインターネットサイトに掲載された案内には、トルコで最近中国人観光客が「襲われたり、不快な思いをさせられたりしている」と述べ、以下のように書かれている。

「絶対にデモを撮影したり近寄ったりしないこと。そして可能であれば屋外を一人で歩き回らないようにつとめること。」

■ウイグル人は中国政府の弾圧下

中国は、東トルキスタンとして知られる新疆ウイグル自治区におけるイスラム教徒の宗教の自由を制限し、地域住民に圧力をかけている。

中国西部の地域で高まる緊張と激しい暴力行為によって近年何百人もの人々が亡くなった。

中国政府は、抗議活動を「テロ攻撃」と規定し、「過激なイスラム組織」がそれを行っているとした。国外の人権組織は、ウイグル人への徐々に強まる宗教的、文化的弾圧が、激しい抗議活動を引き起こしていることを明らかにしている。

世界中のオブザーバーあるいは外国の記者たちが情報を調べるための、この地域での自由な活動は認められていない。

中国政府は最後に、新疆ウイグル自治区に住むイスラム教徒である党員(共産党員)、公務員、学生、教師が断食を行うことを、昨年同様今年も禁止した。国際ムスリム知識人連盟とトルコの市民社会団体は断食禁止に反感を示し、断食禁止に従わないという理由で殺されたとされるウイグル人のためにトルコの多くの場所で遺体不在の葬儀の礼拝を行った。

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( 翻訳者:鈴木歩実 )
( 記事ID:38088 )