8月6日の晩、クルディスタン労働者党(以下、PKK)は、ヴァン県バシュカレ郡ベブレシン軍警察の衛所に対し自動車爆弾で自爆攻撃を行っ た。PKKはロケットランチャー、自動ライフルで攻撃を行い、治安部隊が即座に反撃した。事件現場にはPKK所属の自爆攻撃実行犯の遺体がバラバラで発見される一方、飛び散った爆弾の金属片を浴びた4名が負傷した。PKKは先週も、アールのカラブラク軍警察の衛所に対し、2トン爆弾で自爆攻撃を行った。
8月6日21時15分、テロリストグループがヴァン-バシュカレ間の幹線道路沿いにあるベブレシン軍警察の衛所に対し、始めに狙撃銃、ロケットランチャーで攻撃を行った。軍は反撃し、衝突が行った。衝突が続く中、PKKは自動車爆弾を衛所前で爆破させようとしたが、自爆攻撃実行犯が守衛所前にある装甲車と衝突し、炎上した。これにより、ターゲットとなった警察署の守衛所は被害を逃れた。PKKと治安部隊の衝突は、約2時間続いた。
■爆弾の金属片により4名が負傷
攻撃後、PKKが逃走する一方、同地域では空軍支援の軍事行動が展開された。衝突により、ヴァン-ハッキャリ間の幹線道路は明け方まで閉鎖された。
自動車爆弾による自爆攻撃時、警察署近くにいた車両に、周囲に飛び散った爆弾の金属片が刺さった。車両に乗車していた4名が複数の箇所を負傷したため、ハッキャリ国立病院に搬送され、治療を受けた。
自動車爆弾の攻撃後、周囲ではPPK所属の自爆攻撃実行犯と思われる遺体がバラバラで発見された。遺体は回収され、法医学機関に送られる一方、警察署の周囲では、後始末のため、明け方から活動を行った。
■シュルナクで衝突
他方、シュルナク県ウルデレ郡では、PKKがロケットランチャー、狙撃銃で官公庁舎、郡警察署、郡軍警察司令部を同時に襲撃した。これにより、市民に負傷者が出る一方、治安部隊が反撃し、10分程衝突が続いた。その間、HDPシュルナク県選出のフェルハト・エンジュ議員は官公庁舎の中の裁判所関連の建物におり、一時建物に閉じ込められた。
シュルナク県ウルデレ郡では、PKKが23時00分頃、ロケットランチャー、狙撃銃で官公庁舎、郡警察署、郡軍警察司令部の建物を同時に襲撃した。これにより、市民1名が銃弾を受け軽傷を負った。治安部隊は、PKKに対し即在に反撃を行った。衝突は10分程続き、攻撃を受けたPKKは逃走した。治安部隊は、 逃走するPKKを無力化するため、広範囲の軍事行動を展開した。同郡で軍事行動が継続する一方、安全対策も最高レベルに引き上げられた。
■HDP議員包囲される
HDPシュルナク県選出のフェルハト・エンジュ議員は、PKKによる襲撃の間、2日前に逮捕された7人を裁判所へ移送するため官公庁舎の中の裁判所にいた。攻撃により建物に閉じ込められ、10分程衝突が続いたという。エンジュ議員は、「裁判所内に負傷者はいない。裁判所の外で負傷した人は病院へ搬送され治療を受けた」と述べた。
■ジズレでロケットランチャーの攻撃
PKKは、シュルナク県ジズレ郡で道路閉鎖を行い、同地域に向かう警察車両をロケットランチャーで攻撃し、警察官2名が負傷した。
ジズレ郡ヌル地区のヌサイビン通りを閉鎖したPKKの青年組織YDG-H所属員は、道路を通行する車両を停止させ、身分証の確認を行った。24時30分頃、通報を受け同地域に装甲車でやって来た警察部隊に対し、PKKはロケットランチャー、狙撃銃で攻撃した。
ロケットランチャーの攻撃を受けた装甲車「スコーピオン」に乗車していた警察官2名が負傷した。他の警察官がPKKに発砲、反撃を行った。衝突は市街地で所々発生した。攻撃により負傷した警察官は救急車でジズレ国立病院に搬送され、治療を受けた。命に別状はないとのこと。PKKを無力化するため、市街地では軍事行動が展開されている。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:38378 )