ターリバーン指導者ムッラー・オマルが死去~パキスタン・アフガニスタン筋が明かす(2)
2015年07月30日付 Jam-e Jam 紙
死因は結核
パキスタン紙もまた、ターリバーン指導評議会の幹部の話として、ムッラー・オマル死亡の情報を確認した上で、死因は結核だと指摘している。
この幹部によると、ムッラー・オマルの息子が父親の遺体を確認したとのことである。この筋が明らかにしたところでは、ムッラー・オマルの正確な死亡時期は2年4ヶ月前で、彼はアフガニスタン領内のある国境地域に埋葬されたとのことである。
こうした報道の一方で、数日前にもターリバーン報道官のカーリー・ハムザは、2013年7月にムッラー・オマルがムッラー・アフタル・マフムード・マンスールとグル・アーカーという名の副官2名によって殺害されたと表明していた。
これら一切の報道が伝えられる背景として、明日(金曜日)にもアフガニスタン政府とターリバーン双方の代表による和平交渉の第2ラウンドが開かれる予定となっていることが挙げられる。この情報が確認された場合、交渉の第2ラウンドの開催にも混乱が生じる可能性がある。
後継者問題
ムッラー・オマル死亡が伝えられる中、彼の後継者をめぐる問題がメディアで盛んに取り上げられている。
これまでの報道によると、昨日ターリバーン幹部らが次の指導者を指名するための会議をすでに開催したという。
一部の筋は、ムッラー・バラーダルがムッラー・オマルの後釜に座る可能性を指摘している。パキスタン情報局に逮捕・投獄された経歴を持つムッラー・バラーダルは、2013年に釈放されるも、現在も自宅軟禁下に置かれている。こうしたことから、ムッラー・バラーダルがムッラー・オマルの後継者になることが認められるとは考えにくい。
こうした中、パキスタンの専門家らは、この問題について昨日正午に生放送で特別番組を放映した〔パキスタンの〕ジオ・テレビ(Geo TV)の取材に対し、ターリバーンのナンバー2で、ムッラー・オマルの副官だったムッラー・アフタル・マンスールがこの組織の指導者の地位に就く可能性があることを明らかにしている。
他方、一部の情報筋は29歳になるムッラー・オマルの息子で、公にはあまり知られていないムッラー・モハンマド・ヤアクーブが、後継者候補の一人として、アフタル・マンスールのライバルとなる可能性を指摘している。
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( 翻訳者:SY )
( 記事ID:38408 )