ホパ洪水の後にゴミの山、現れる―違法ゴミ捨て場発覚
2015年08月27日付 Milliyet 紙


アルトヴィンのホパ郡で8人が死亡、3人が行方不明の洪水・土砂災害は、違法なごみ捨て場も露わにした。ホパ郡のチャムルキョイ―フェネル間の斜面裏に投棄されていたごみが、洪水により黒海沿岸道路へとなだれ込んだ。

 アルトヴィンのホパ・アルハヴィ郡で発生した洪水・土砂災害は、興味深い光景を露わにした。ホパ市のチャムルキョイ―フェネル間の山の裏の斜面に作られていたひどい資材置き場に、ホパ・アルハヴィ両自治体が長年にわたりごみを投棄していた。同地域で起きた洪水災害による濁流がごみを斜面から沿岸へと押し流し、黒海沿岸道路にごみの山を生み出した。洪水の押し流したごみは、沿岸道路一面に散乱した。

■ホパ首長「時折ごみを捨てていた」

 公正発展党所属でホパ首長のネディム・ジハンは、同地域に何年も前に作られた資材置き場に、市が時折ごみを投棄していたと述べ、「この資材置き場には以前から人々がごみを捨てていたが、我々も時折ここに捨ててきた。洪水の際にごみが濁流によって押し流され、海岸まで落ちてきてしまった。ごみは撤去する予定だ」と語った。

 同じく公正発展党所属でアルハヴィ首長のチョシクン・ヘキムオールは、この地域では何年も前にごみ捨て場となってきたと述べ、「私の任期中にはごみの投棄は していない。あの場所へごみを捨てるのは適切ではないと思った。さらには、『ある日洪水となれば、溢れたごみが海岸まで崩れ落ちてくる』とも警告した。私 の言ったことが残念ながら起きてしまい遺憾だ。ひどい光景が現れた」と話した。

■TMMOB委員がホパ入り

 一方、トルコ技術者・建築者連盟(TMMOB)の委員15名が、アルトヴィンのホパ、アルハヴィ郡の洪水・土砂災害地域を視察した。ホパ市公園で委員を代表して説明した地球物理学技術者連盟・アルトヴィン県支部長のハカン・ヤヴズは、発生した災害は自然災害ではないと述べ、次のように話した。

「天災などではない。我が国では、不労所得と略奪政治の結果である無計画な都市化と不健全な開発による当然の事件として、自然災害という形で表れてきた。地域の地 理・地形の特徴を考慮せず行われたインフラ工事、伐採された木々、破壊された河床、河床に建てられたビルや商業建物、海岸の埋め立て地、それらの結果として当然ながら自然災害へと変貌したのだ。」

■ソマに「摂理」と言ってのける精神性なら、ホパでは「天災」とも言える

 ヤヴズは、ヴェイセル・エルオール林業治水相が500年に一度の大雨だと言及したことを挙げ、「天災」だと語り政府の責任を免れようとしたとし、次のように話した。

 「ソマでの炭鉱労働者301人の死を『摂理』だと言ってのける精神性ならば、ホパについては『天災』だと言うこともできるだろう。この精神性が続く限り、洪水も災害も無くなることはない。なぜなら、サムスンでもイスタンブルでも、その他多くの地域でも、過去に経験した災害から何一つ学んでこなかったからだ。「河川整備」の名の下に行われる、河川のコンクリート化や河床の破壊、また、河床を再整備した不安定な地区への住居建築は災害の原因となると、我々はあらゆる警告をしてきたが、無視されてしまった。人命を犠牲にしてこういうことが続けられてしまった。河床の再整備で生まれる不当な収入は、人命よりも価値があるのか。」

■災害の重要な要因のひとつは水力発電所だ

 黒海地域の河川の上流に建設された何百もの水力発電所が、この災害をもたらした連鎖の重要な要因のひとつだとするヤヴズは、次のように続けた。

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( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:38521 )