■国際通貨基金は世界の経済成長は緩慢であると指摘
【ベイルート:本紙】
国際通貨基金は、世界経済の成長は未だ緩慢であるとみなした。本日(4日)アンカラで開催されるG20の各財務大臣や各中央銀行総裁の出席する会議に提出される予定の報告書の中では、この事態は発展途上国の経済成長の減速と、先進国の経済の回復の脆弱さによるものであるとされている。
また、本紙が手に入れた同報告書のコピーによると、悲観的な経済予測が増えており、その理由としては経済市場の混乱拡大と商品価格の低下、また資本移動の衰退、そして発展途上諸国経済の通貨レート下落が挙げられる。国際通貨基金は、悲観的な予測は、特に発展途上国市場および経済に対して向けられていることを指摘した。
また、報告書では国家間で求められている政治レベルでの恊働についても注意が向けられている。すなわち先進国経済は、生産面での既存のギャップや、予想以下のレベルにあるインフレ率に留まっている状況を克服するための支援を行う政策、特に適切な金融政策をとり続ける必要があるのだ。いまだにこの経済成長とインフレが抑えられている環境の中で、増大する債務管理は基本的な課題となっている。
また、国際通貨基金によると、発展途上国の経済の場合、その発展を支えるための政策が提供する利鞘は未だに限られているという。インフレの推進は石油のような商品価格の崩壊により困難になってしまっており、この状況は輸入業者にとって有利であるとはいえ、公的財政レベルで輸出業者にとっては困難が増すこととなり、支出を抑える方向に向かうための修正が必要となっている
また、国際通貨基金はG20加盟国に対して、潜在的経済生産性を高めるための構造改革の実施を呼びかけ、これら加盟国の中の先進国に対し、労働市場の人々の平均年齢上昇の反動といった状況を、労働者が意思決定に参画し、業務上の障害を排除することで立て直す必要があることを訴えた。
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( 翻訳者:熊谷真結子 )
( 記事ID:38577 )