ダールジャPKK襲撃、16人殉職
2015年09月07日付 Hurriyet 紙

テロ組織であるPKK(クルディスタン労働者党、非合法)は、先日ふたたびトルコを苦しめる非道な襲撃を行った。襲撃に関する痛ましい詳細が明らかになった。ハッキャーリのダールジャ軍事基地地域を通過すルート上で清掃作業を行っていた兵士たちが3度にわたり罠にかけられた。先に道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、その後救助に来た兵士がさらに罠に落ちた。16人の兵士が殉職した。

トルコ中が涙にくれたハッキャーリのダールジャで起きたPKKによる襲撃の詳細が明らかになった。冬営に移りたいPKKがダールジャ地区で活発に活動していることが確認された。軍の部隊と特殊部隊の警官はそれに対し2日前に大規模な作戦を開始した。航空支援によりPKKが道路に埋めた爆弾を数多く消滅させた。ダールジャ軍事基地地域の道路では、清掃作業もなされた。

第一報によると、テロリストらは悪天候と濃霧に乗じてダールジャのイェシルタシュ村の近辺の襲撃ポイントに400キロもの爆弾を仕掛け、弾薬と武器を集めた。ダールジャの大隊司令本部から離れていることを確認したテロリストらは、イェシルタシュ近辺で待ち伏せ行為を行った。

■最初の襲撃は15時15分であった

PKKは最初の襲撃を15時15分に行った。この際に1人の兵士が負傷した。残りの4人がテロリストと戦闘を始めた。大隊司令本部から10キロ離れた場所で起きた襲撃が報告され、大隊司令本官のイルケル・チェリキジャン中佐が所属している隊が武装車で現場に向け移動を始めた。応援部隊が襲撃地点に到着した際、テロリストが手製の爆弾で攻撃を行った結果、イルケル・チェリキジャン中佐と隊の9人の兵士が亡くなった。

■PKKは応援部隊を襲撃した

この非道な襲撃のニュースを受け、軍事ヘリコプターと飛行機が16時半頃に出発し、PKKの基地を爆破し始めた。同時に3台の戦車と武装車のさらに大きな応援部隊となる後発隊が当地区へ移動した。しかしテロリストは、さらに手製の爆弾でもって応援部隊に2度目となる攻撃を行った。この襲撃でも7人の兵士が命を落とした。2度目の襲撃の際には1台の戦車も損傷し、5人の兵士が怪我を負った。

■10時かけて通過した

最初の襲撃が行われた地域は大隊から10キロの距離であるにも関わらず、豪雨と霧のせいで応援部隊の到着は困難を極めた。昨日の朝、当地域に降り立った軍警察特殊部隊と共に2つの大隊のボルドー色のベレーを被った兵士が10キロの道のりを、悪天候、続いている衝突、仕掛けられた罠のせいで10時間かけて通過した。この悪条件のせいで犠牲者の数の確定が遅れた。昨晩の時点で当地域にはまだ200人規模のPKKのグループがいて、このグループに対する作戦が絶え間なく続いていると明らかになった。

■ゼロ地点でも爆破

襲撃の後、テロリスト集団は国境の外に向かって出発した。航空支援を伴う軍事作戦でテロリストが通るルートが爆破された。テロリストと多数の地点で激突した。ダールジャにある軍事基地地域の必要物資が航空支援によって確保されたが、悪天候のため視界が1メートルまで落ちたことを受け軍事基地地域への襲撃のあった日は、空からではなく陸から支援が送られたと言われている。

■昇進したためにダールジャにいた

テロ組織であるPKKの行った残虐な襲撃の結果殉職した大隊司令本部のイルケル・チェリキジャン中佐は、1999年に陸軍学校を卒業し、「ボルドー色のベレー」で知られる特殊部隊で任務に当たり始めた。将校としてチームの司令塔となったエルズルム出身のチェリキジャン氏は、特殊部隊の数多くの作戦に参加し成果を上げていた。参謀登用試験に合格し軍隊アカデミーに入った同氏は、今年卒業してから8月上旬の高等軍事評議会で中佐に昇進した。特殊部隊出身ということで南東部でも最も危険な地域の一つであるダールジャへ大隊司令官として派遣された。

■祖母の涙

ブルサのチェリキジャン中佐の家族が住む街区では国旗が掲げられ、エルズルムのオルル郡に住む彼の親族は彼の家に駆け付けた。チェリキジャン氏の妻は医師で、同氏は2人の父親である。その祖母であるディルベル・チェリキジャンさん(95歳)は、孫が犠牲になったという知らせにショックを受けた。彼女は話をするのもやっとで、涙をこらえきれなかった。チェリキジャン氏の叔母のペロ・チェリキジャンさんは昨年一緒に村に帰ったと話しつつ、「誰の心も傷つけない、心優しい子だった」とすすり泣いた。もう1人の叔母であるネリマン・チェリキジャン氏は「大切な子供たちが犠牲となっている」と話した。

■ダヴトオール首相:特殊部隊から犠牲者が出た

アフメト・ダヴトオール首相は、ダールジャで起きた非道な襲撃に関する安全会議の後、チャンカヤ官邸で会見を開いた。衝突に関わる公式のものではない情報を「黒いプロパガンダ」だとし、以下のように述べた:「あの山々からテロリストを一掃する。何が起きようとも一掃するのだ、それだけだ!!昨日から絶え間なく続いているこの衝突は今日もまだ終わっていない。治安部隊、コマンド部隊、特殊部隊で強化しこの深い谷底の道の下にある地域を安全にし、犠牲者となった勇敢な軍人の遺体を回収したようだ。」

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( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:38606 )