東部に向かうバスに投石―危険な緊張
2015年09月09日付 Cumhuriyet 紙
ダールジャで兵士16名が殉職した攻撃の後、多くの都市でウルキュ協会(訳注:トルコ民族主義を掲げ、MHPに近しい集団)及びアルペレン協会(訳注:大統一党の青年組織)のメンバーらが街頭に繰り出した。彼らはカイセリで東部・南東部の各県へ運行していたツアーバスに投石を行った。
ソーシャルメディアを通じて組織されたグループは、兵士16名が殉職したダールジャでのPKK(クルディスタン労働者党)の攻撃に抗議するため集結した。メルケズ・コジャスィナン郡の北環状道路ミマールスィナン・インターチェンジ上に集結した同グループは、東部・南東部の各県へ向かうバスに投石を行った。一部バスの窓ガラスが破損し、子ども一人が投石により負傷した。攻撃の対象にならないよう、ルート変更した運転手もおり、襲撃者らは暗闇に乗じて逃亡した。
窓ガラスが破損し、被害を受けたバスに搭乗していた旅客者らは他のバスへ乗り換えた。カイセリ・バスターミナルで30台、プナルバシュ郡で40台の計70台のバスは交通安全が確保された後、運行を再開始した。カイセリ-マラトヤ間幹線道路上に位置するプナルバシュ郡とビュンヤン郡の道路では、警察と軍警察がパトロールを行った。
■バス運転手「警官も投石していた」
この攻撃により12時間遅れてディヤルバクル都市間バスターミナルに到着したバス運転手らは、事件についてディジレ通信社(DİHA)に語り、「攻撃の時、警官もバスに投石していた。警察もグルだった」と話した。
(運転手の)メフメト・オズデミルさんは、特に郡営バスが攻撃を受けたと述べ、「攻撃で警官らもバスに投石を行っていた。警察もグルで、誰のことも止めようとしなかった。私たちの次に長距離トラック(TIR)一台とバス二台が燃やされた。囲まれた旅客者もいたし、立ち往生した者もいた。30年間この仕事をしているが、こういった攻撃を受けたことはない」と語った。
■ 乳児の鼻が出血
バス乗務員のミカイル・スィブギさん(27歳)も警察が襲撃者らと一緒になって行動していたと主張している。「警察もグルだった、警察が私たちの進行を阻み、襲撃者らが投石を行っていた。攻撃された後に、警察がバスに向かって『もう行って良い』と言った」と語った。
スィブギさんは、「バス内にいた生後2カ月の乳児の鼻が出血し、子ども2人がけがをしました。生後2カ月の乳児へこの仕打ちは人道に悖り、公正さなどない」と語った。
運転手のレジャイ・トゥラネリさんは、「この攻撃はいうなれば私たちが無知蒙昧である事が原因だ。私たちがもう少し正常な意識を持っていれば、こんな攻撃は起きない」と語った。
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( 翻訳者:藤井庸平 )
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