教授が警告、「温暖化が早まっている」
2015年04月18日付 Cumhuriyet 紙
イスタンブル工科大学(İTÜ)気象工学科教授であるオルハン・シェン博士は、トルコで季節が半乾燥熱帯気候の特徴に向かっていっているとし、「現在地球温暖化のために2度の気温の上昇があり、つまりは地球の平均気温が15度のとき17度になった。この増加は2040年から2050年に起きると予想していたが今現在起きている。」と述べた。シェン氏は急速に増加する人口と工業化の大気への影響と地球温暖化が一連の気候変動を促進していると主張した。
シェン氏は変化し発展したテクノロジーが地球温暖化の形成において大きな影響になっていると指摘し、産業革命によって1850年以降から生産の増加、技術の日々の発展が始まったと述べた。
シェン氏は消費者の需要に応えられるように多くの製品が開発されたとし、「これらの製品を作るために巨大産業が形成され、エネルギー需要が高まった。私たちはこのエネルギーを化石燃料、いわゆる石炭、天然ガス、燃料油のような物質を使って作っている。これらは、地球温暖化を促進する温室効果ガスを大気中に放出し、この結果気候変動が起きる。」と述べた。
シェン氏は、1900年代に約10億人だった世界人口が今日70億人に達すると指摘し、この結果大気でいくらかの変化が起きていると説明した。
■「秋と春の半分は冬に、半分は夏に」
シェン氏は世紀末に予想していた気候の危険が少しずつ現れはじめているとし、以下のように続けた。
「現在地球温暖化により2度の気温の上昇があり、つまりは地球の平均気温が15度の場合17度になった。この増加は2040年から2050年に起きると予想していたが今現在起きている。いくつかの地域はこれにより良い影響を受け利益を得て、いくつかの地域では損失を被った。たとえば、ドイツの南にある国々では過度に降る雪が気温の上昇の結果雨に変わり、農業生産が増加した。地中海のくぼみと私たちが呼ぶトルコの地域では乾燥が頭角を現した。これらの要因の結果いくつかの地域で気候条件の変化、自然災害の激しさと数も増加し始めた。トルコでは季節は半乾燥熱帯気候の特徴に向かっている。近年では秋と春の半分は冬に、半分は夏になった。
シェン氏は、4月現在内陸地域で降雪が、ここ2年の夏季を見てみると猛暑が観測されたことを指摘した。
シェン氏は季節が2つの季節に向かっていると主張し、以下のように続けた。
「一つは暑い夏季、もう一つはそれより寒い、あるいは暖かい冬季である。トルコで気候はゆっくりとこれに向かっている。一年の合計雨量は変化していなくても短時間で多くの雨が降り始め、土砂降りになり、川が氾濫した。嵐の威力が増し、屋根が吹き飛んだ。ここ2年では干ばつが起き、農業生産と飲料水の観点から困難が生じ、ダムは干上がった。竜巻は頻繁に見られる状況ではないが、気温の上昇に関連してこの種の自然現象が増加した。エーゲ海、南地中海、マルマラ海における竜巻は生命と財産の喪失に道を開いた。これら全てひとつひとつは半乾燥熱帯気候の特徴と類似している。トルコも最早これに向かっている。
シェン氏は、簡単な対策で自然を守ることは可能であること、交通の渋滞を減らすために公共交通機関がより選択されることが必要であることを強調し、「私たちはあらゆる種類の浪費を避けるべきである。石炭よりも私たちの選択において質を重視して太陽光、風力、地熱、水力発電エネルギーのような再生可能エネルギー源からより多く利用するべきである。特に再生可能エネルギーで割合を増やすべきであり、トルコはこの必要がある。全ての人が敏感に行動すべきであり、国として大気中に排出される二酸化炭素量を削減しなければならない」と評価した。
オルハン教授は、国連が2012年に終了した京都議定書に取って代わる手配の準備中であること、当該の試みが2020年に施行されると付け加えた。
( 翻訳者:須藤夏海 )
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