サッカートルコ代表チームは、2016年欧州選手権予選Aグループ最終戦第10節、アイスランドと対決し89分、セルチュク・イナンが決勝点を決め1-0で勝利した。この結果、勝ち点を18とし、さらにカザフスタンがラトビアを1-0で下したことでグループ3位となったトルコ代表は、フランスで開催される決勝トーナメントへの出場権を獲得した。
〈中略〉
ゴール:89分 セルチュク・イナン(トルコ)
レッドカード:77分 ギョクハン・トレ(トルコ)
イエローカード:22分 グドムンソン(アイスランド)、85分 ジェンク・トスン(トルコ)
■試合の主な経過
77分:トルコが10人に。ギョクハン・トレは、ピッチ中央でボドヴァルソンにファウルを犯し、主審のジャンルーカ・ロッシがレッドカードを出して退場した。
84分:アルダ・トゥランはオザン・トゥファンからボールを受け取りそのままペナルティーエリアへ入ると、空いた正面でボールを強く蹴るも、的が外れボールはゴール外へ。
89分:トルコがイナンのゴールで先制。トルコはこの時ゴール斜め前からのフリーキックのチャンスを得、セルチュク・イナンが強いキックを放つ。ボールは、GKクリスティンソンの右側を抜けゴールへ。1-0。
■黙とうと黒いバンド
トルコ代表チームの選手らは、アンカラで起きたテロ事件を悼んで黒いバンドを腕に巻き試合に出場した。試合前、アイスランド代表と共にテロへ抗議の意を示 し、1分間の黙とうを行った。トルコサポーターもまた試合前にテロへ抗議し、「(テロで亡くなった)犠牲者は死なない、国は分裂しない」と叫んだ。
■デミルオレン会長「犠牲者の子供たちには笑顔が必要だ」
トルコサッカー連盟のユルドゥルム・デミルオレン会長は、2016年サッカー欧州選手権(EURO2016)への出場権を獲得したトルコA代表の勝利について、トルコにとって幸運であると述べた。会長は、「悲しい事件の後、国民や犠牲者の遺族、何より子供たちには笑顔が必要である」とし、「監督と選手はこれをもたらした。この勝利は国民、トルコにとって幸運である」と話した。
■決勝トーナメント出場、4度目に
トルコ代表Aチームは、欧州選手権本戦に4度目の出場を決めた。A代表は、フランスで行われる2016欧州選手権において、共和国史92年で4度目の出場を決めたことになる。トルコ代表は、1960年に始まった欧州選手権の歴史の中で、予選を突破しこれまでに3回本戦へ出場、1996年と2008年には ファーティフ・テリム氏が、2000年にはムスタファ・デニズリ氏がそれぞれ監督を務めた。
1996年イギリス大会では、トルコはグループ戦3試合でゴールを決めることができず、全敗で終えた。
2000年のオランダ・ベルギー共催で行われた選手権大会では、トルコはグループ戦を突破するもファイナル準々決勝でポルトガルに敗れ、大会を後にした。
トルコ代表チームは、ファーティフ・テリム監督の元再挑戦したEURO2008で大きな成功をおさめた。準決勝まで上り詰めたトルコ代表は2-3でドイツ代表に敗れるも、欧州選手権において最も良い成績を収めた。
■ドイツで「トルコ」の勝利を喜ぶ光景
トルコがアイスランドに勝利しフランス大会への出場権を獲得すると、ドイツで暮らすトルコ人らも通りに溢れ出た。トルコ人が最も多く暮らす街ケルンでは、テレビで観戦していたサポーターらが、勝利を決めた後、思い思いの手段で歓喜の声とともに街頭へ出て、勝利の喜びを分かち合った。手にトルコ国旗やトルコスカーフを持つサポーターたちは、街の中心部へ集まった。ルドルフポルツ区とフリーゼンポルツ区の間の幹線道路を塞ぐほどに集まったサポーターたちは、ひとつになって勝利の歌を口ずさんだ。
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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:38909 )