イラク:新しい関税法の適用を延期
2015年10月19日付 al-Hayat 紙
バスラ港(dorar-aliraq.net)
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■イラク:関税の実施延期に対する様々な反応

【バグダード:アーディル・マフディー】

イラク政府は、国境の全ての出入国管理局で適用の準備が終わるまで、新しい関税の実施を延期する決定を下した。この結果、関税によって製造所や工場に活力が戻り、国内生産業が復活することを望んでいた民間企業からの反響を招いた。経済学者らは、決定内容に伴う不利益の観点から、特定の集団が新しい関税の実施を延期させたと指摘した。これらの集団は、関税に課される通貨価値が経済活動を停滞させ、国内産業の生産を止めてしまい、結果として多くの技術と技術者が国外に流出すること、加えて関税実施を取りやめることで国庫収入が増加すると指摘した。

元々の法が廃止された後、一部の国や業者が新しい関税法の有効化を要求したため、新関税の適用は度々頓挫していた。元々の法とは、2003年に連合国暫定当局(CPA)のポール・ブレマー代表が制定したもので、全ての輸入品に対し5%の課税を定めたものである。

マズハル・ムハンマド・サーリフ首相経済顧問は、「全ての国境管理局に適用されなければ関税法は無意味だ」と述べ、「この法は多くの利益に関わるもので、それは国家財源の強化と国内生産の保護を含む」と指摘した。また同氏は、法が適切な形で適用されないことに対し警告を発した。なぜなら、それは関税主権の統一性を脅かし、とりわけほとんどの国々で支持されてしまうからである。

経済学者のムザッファル・フサイニー氏は以下の通り述べた。「免除が広範囲に及ぶことに伴い、関税局はイラク復興税として、輸入品に価格の5%の税を課すようになり、2011年の法制定後は事態がより複雑になった。しかし、経済、社会、行政、政治的な理由から、政府は同法を適用できなかった」。

多様な意見に対して、物価が上昇し商業経済の活力が停滞してしまい、特に消費者や貧困層により大きい負担がのしかかってしまうため、イラク経済は関税法に伴う副次的な問題に耐えられないと考える人もいる。また一部には、この法が汚職や腐敗者に新しい扉を開くと見なす意見が、一方で、石油収入が改善すればイラクに追加の収入源は必要ないと指摘する意見がある。

(後略)

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( 翻訳者:川満友梨映 )
( 記事ID:38944 )