シリア:パリ攻撃がシリアの未来について協議するウィーン会合に影響
2015年11月14日付 al-Hayat 紙
昨日の閣僚会議を主宰したラブロフ、ケリー、デミストゥーラ各氏(AP)
昨日の閣僚会議を主宰したラブロフ、ケリー、デミストゥーラ各氏(AP)

■シリア:パリ攻撃がウィーン会合に影響

【ロンドン、ウィーン:本紙、ロイター、AFP】

金曜夜から土曜にかけて発生したパリでのテロ攻撃は、昨日(13日)行われた、地域・国際「連絡会合」のためのウィーン閣僚会議に陰を落とした。会議では、政治プロセスに代わって、「ダーイシュ」及びテロ組織と戦い、また戦場の状況に焦点が当てられた。

ウィーンでの新しい協議ラウンドでは、シリアでの選挙実施に向けた政治プロセスの詳細に関する意見の隔たり埋めることが中心になる予定だったが、現在は治安及び「ダーイシュ」との戦いの強化のあり方に焦点が絞られている。

ローラン・ファビウス仏外相は、ウィーンでの本会議開始前に報道陣に対して、「ウィーン会合の目的の1つは、イスラーム国(ダーイシュ)との戦いにおける国際的連携の強化できる方法の具体化について探ることである」と述べた。ロシアと国連は、フランスとの連帯及びテロとの戦いへの貢献を表明し、シリアのバッシャール・アサド大統領の行く末に関する意見の相違を軽減させた。

ジョン・ケリー米国務長官は、セルゲイ・ラブロフ露外相との会合後、平和協議が始まる前に以下のように述べた。「我々は、中世や現代における一種のファシズムを目撃している。同時にそれは、人命を軽んじ、破壊、混沌、混乱、恐怖の創造に向かっている」。さらに同国務長官は、「我々がそれらの人々(テロリスト)に対し言えるのは、彼らの行いが、戦いや人々への責任、また法の支配の擁護に対する我々全体の決意を強め、それは正に我々がここに集まっている目的であるということだ」と述べた。

ラブロフ露外相は、「ダーイシュと戦うにあたり、もはや国際的軍事力がより大きなステップをとらない理由はない。」と述べ、さらに「テロ行為は正当化されえず、ダーイシュ、ヌスラ戦線及びそれに類する勢力を駆逐するのに、より大規模な手段をとらない理由もない」と加えた。

ラブロフ外相、ケリー国務長官をはじめとした外相間で、土曜にどの程度の協議の進捗が見られたかは明らかにされなかった。なお、イランのムハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は、ハサン・ロウハーニー同大統領がパリ訪問をキャンセルしたことを受けて、ハサン・アミール・アブドゥッラヒヤーン副外相の代わりに協議に参加することを決定したもようである。

(後略)

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( 翻訳者:中山実佐子 )
( 記事ID:39168 )