クウェート:検閲がクウェート国際図書展の作家らを悩ませる
2015年11月25日付 al-Hayat 紙
■検閲がクウェート国際図書展の作家らを悩ませる
【クウェート:イブラーヒーム・ファルガリー】
クウェート国際図書展で何が起こっているのか。この問いは以前から多くのアラブの出版社、作家、読者が繰り返し問うてきた。しかし今年になって、その問いはより執拗に繰り返されるようになった。これは、クウェートにおいて書籍の発禁処分が、理解し難い現象となりはじめて以来のことだ。検閲委員会の委員らは、回を重ねるごとに禁止タイトルの数を競うようになったが、この禁止基準は明確でなく、正当性もない。特に、図書展に対するこれまでの一般的な検閲姿勢に従えば、禁止されうる本も多くある。しかし、それらの書籍は何の問題もなく入手できる。さらに、明らかに矛盾したことに、たった一年前には合法であった他の書籍が禁止されていることに人々は驚くだろう。
SNSのFacebook上で、数々のクウェート人作家らが自身の作品が発禁処分を受けたことを公表した。加えて、以下に挙げる作家らによる作品に、発禁処分が下された。スライマーン・シャッティー氏、『ヒッサおかあさんのねずみ』のサウード・サヌウースィー氏、『迷路の地図』のブサイナ・イーサー氏、『夢を語らないで』のアブドゥルワッハーブ・ハマーディー氏、『タンゴの香り』のダラア・ムフティー氏などだ。今年のリストには以下の作品も加えられた。マイス・ウスマーン氏の新刊『いぼ』(ダール・アイン出版)、学者のアキール・イーダーン博士によるクウェート人思想家、故アフマド・バグダーディー氏についての『クウェートの理性主義者』、そしてナースィル・ザフィーリー氏の小説『カリスカ』、アブドゥッラー・バスィース氏や、その他多くの作家による作品がリストに加わった。オマーン出身の作家たちは、マスカット図書展で容認されていた小説が発禁処分を受けたことに愕然とした。発禁処分を受けた作品にはムハンマド・ヤフヤーイー氏や、アフマド・ラフビー氏の作品などがあった。
(後略)
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( 翻訳者:柳井丈司 )
( 記事ID:39233 )