HDPデミルタシュ党首、「エルチ氏殺害事件の銃弾は警官のもの」
2015年11月30日付 Radikal 紙


HDPデミルタシュ共同党首は、「タヒル・エルチ氏を殺害した銃弾が警察の銃器から発射されたことは明らかだが、いかなる目的でどの銃器から発射したか、公正な調査によってのみ、はっきりさせることができる」と述べた。

セラハッティン・デミルタシュHDP共同党首は、ディヤルバクル弁護士会会長のタヒル・エルチ氏が殺害された事件について会見を開いた。デミルタシュ共同 党首は、「現在、私たちの見解は明らかです、あのとき、あの地区、あの一角で警察官以外に発砲したものは誰もいません。タヒル・エルチ氏を殺害した銃弾が警察の銃器から発射されたことは明らかだが、いかなる目的でどの銃器から発射したか、公正な調査によってのみ、はっきりさせることができる」 と述べた。

■「クルド人の国家はない」

デミルタシュ共同党首は国会で現代小売商・実業家雇用者協会の代表団を受け入れ、ある記者の『「あなたはタヒル・エルチ氏の殺害に関連し、『国家がないことにより殺害された』と述べましたが、そのことをもう少し説明してもらえないか?』」との質問に以下のように答えた。

『「中東でクルド人の国家は存在しません。アラブ人は22の国家がありますが、クルド人は一つの国家もありません。シリア、イラク、トルコもクルド人の国家のようにふるまいません。トルコ共和国もすべての同胞の国家のようにふるまわない。公正発展党(AKP)支持者は国家のすべての多様な恩恵を利用する一 方、(AKP)支持者でない者には国家は迫害の顔を見せています。タヒル・エルチ氏は、後ろ盾が国家である弁護士協会の会長であれば殺害されなかっただけでなく、背後から「ほら、見たことか」との発言も行われなかったはずだ。」

■「政府に責任がある」

「事件現場の調査が行われないことをどのように思いますか?」との質問についてデミルタシュ共同党首は、調査が行われないことの責任は自分たちではなく、政府にあると語った。

デミルタシュ共同党首は自身もあの事件現場を熟知しており、あそこで調査がおこなわれない場所はないことを指摘し、調査に対し本日は攻撃がなく、銃声に関する調査がおこなわれる警察官が現場から離れていると語った。

デミルタシュ共同党首は以下のように続けた。「銃弾が発見されていれば、加害者を見つけることは非常に簡単なことだった。銃弾がみつからなければ、誰が発砲したのか特定することは困難だ。現在、私たちの見解は明らかです、あのとき、あの地区、あの一角で警察官以外に発砲したものは誰もいません。タヒル・エルチ氏を殺害した銃弾が警察の銃器から発射されたことは明らかだが、いかなる目的でどの銃器から発射したか、公正な調査によってのみ、はっきりさせることができる。」

■「車に銃弾はない」

セラハッティン・デミルタシュ共同党首は、「あなたの政党の幹部は脅迫されている。あなた方の車からも銃弾痕が発見された。これらも相互に関連しているのではないか?」との質問について、野党が標的とされていることを主張した。デミルタシュ共同党首は、自身に対する暗殺計画が着手されたとの噂について、(同計画は)いかなる進展もなく、車に銃弾が見つからなかったことから結果として暗殺は行われなかったと考えられると述べた。

■「デュンダル、ギュル両記者はジャーナリズムをおこなった」

「ジャン・デュンダル記者とエルデム・ギュル記者の逮捕は、報道の自由の観点からどのように評価されますか?」との質問に答えたデミルタシュ共同党首は以下のように話した。

『「注意してください。逮捕された記者について、(彼らが)ジャーナリズムをおこなったために逮捕されたとは誰も話していません。「その他の活動」といっています。隠ぺいされています。ジャン・デュンダル記者とエルデム・ギュル記者がとった行動は100パーセント、ジャーナリズムに関するものです。スパイ罪で罰せられるようなことは何もありません。機密情報を盗むことに従事するなど、そのようなことは何もしていません。検察ファイルの写真は新聞に掲載されていました。(それは)ジャーナリズムをおこなったために、彼らは今刑務所にいるのです。トルコにとって完全に不名誉なことです。私が願うことは、すぐに彼らが釈放される ことです。私たちは全員が連帯しており、圧力を受けているメディアとともにあります。このような日々は過ぎ去るでしょう。」

■「デリク郡の状況は良くない」

デミルタシュ共同党首はPKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)に向けた軍事作戦について考えを述べ、デリク郡の状況は良くなく、郡では外出禁止令が延長されていることを明らかにした。

デミルタシュ共同党首は、デリク郡で国会議員が同郡へ入ったが軍事衝突が今なお頻発している状況が続いていると話した。セラハッティン・デミルタシュ共同党首は政府の塹壕(封鎖)に向けた発言を批判し、塹壕(封鎖)を解くよう進言することがより効果的であると主張した。

デミルタシュ共同党首は記者らに対し米国への外遊に関する情報を伝え、2日間の旅程である会議のオープニングスピーチを行い、さらに在米トルコ大使と昼食会で会う予定であることを明らかにした。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:39285 )