アンカラで2自爆テロ計画犯、逮捕
2015年12月30日付 Hurriyet 紙


アンカラ共和国検察局は、大みそかの夜にクズライ地区周辺で自爆テロを計画した容疑で2人を拘束したと発表した。

大みそかの夜、年越しが祝われるショッピングセンターや飲食店街といったクズライ地区の2ヵ所で自爆テロを計画した容疑で2人が逮捕された。
容疑者らのイニシャルは、M・CとA・Yであることが明らかにされており、ISのメンバーとみられる。
アンカラ県警察がヤクプ・アブダル地区で実行した作戦により、2名が逮捕されるとともに自爆ベスト等も押収された。
それらは金属の球と棒で(訳補:殺傷能力が)強化され、起爆装置がセットされていた。
拘束された2人は、取り調べのためアンカラ県警察署テロ対策支部に移送された。
容疑者らは、アンカラ駅前で10月10日に発生したテロで使用された爆発物と比べより広範囲に被害を与える装置を準備しており、より多くの人々を標的としていたとみられる。

■アンカラ県の発表

アンカラ県も今回の自爆テロ未遂に関して声明を出した。内容は以下のとおり。
「アンカラ共和国検察局が開始した調査の一環でアンカラ県警察署が実施した捜査の結果、年末年始にテロを実行するためアンカラの複数の場所を下見していたとみられるテロ組織(IS)のメンバーM・C及びA・Yが2015年12月30日に、テロ実行前に逮捕された。
2人の逮捕時には、自爆ベスト1着と、金属の球や棒で強化された起爆装置のセットされたリュックサック、爆弾の製造に使用された材料が押収された。
本件に関する調査と取り調べは今後も続けられる。」

アンカラ県警察署テロ対策班は、諜報班及び特殊作戦班との合同作戦の中で、自爆テロ計画の容疑で今回逮捕されたISのメンバー2名に関する情報を掴んだ。

アンカラ県警察は、M・C(28)とA・Y(40)が2ヵ月前から借りていた住居を包囲し、衝突を起こすことなく2人の逮捕に成功した。

容疑者らはこれまでアンカラ県中心部の複数のショッピングセンターや、様々な異なる宗教団体の礼拝所を下見しており、大みそかの夜にこうした場所でテロを実行する計画を立てていたとされる。
また、アンカラ駅前で発生した自爆テロのように大規模なテロを起こすつもりであったとみられる。

■携帯電話は使わなかった

容疑者らは、M・Cの離婚後にISに加わっており、家族と連絡を絶ち、携帯電話のような通信機器を一切使用していなかったとされる。
また、身元が特定されないよう、スポーツウェアを着用し顎鬚を伸ばしていた。

容疑者らはこれまでシリアやISの戦闘地域で戦闘に参加し、違法なルートでシリアからトルコに入国したとみられる。
また、2人はガーズィアンテプに潜伏しているISグループとは異なるグループに所属していたとされる。
アンカラ県警察署で2人の取り調べが行われるとともに捜査も続行される。

■警察の発表

アンカラ警察署の発表によると、今回の作戦はアンカラ共和国検察局の「憲法上の秩序に対する罪に関する調査機関」による捜査の一環として実施されたものである。内容は次のとおり。
「M.・Cとその同居人A・Yは、違法なルートによりアンカラから戦闘地域へ渡ってテロ組織ISに加わり、(訳注:M・Cの)兄/弟A・Cと叔父K・Cが戦闘地域で死亡したのはトルコの責任であると考え、報復のためにテロを企てた。彼らはアンカラのショッピングセンターや他の様々な場所を下見していたという情報があり、12月30日10時15分頃に拘束された。
家宅捜査では自爆ベスト一着と、金属の球と棒で強化され起爆装置がセットされたリュックサック一点、爆弾の製造に使用された材料が押収され、捜査は現在も続けられている。」

■トルコ人関係者「ISとの関係が疑われる」

あるトルコ人関係者はフランス通信社(AFP)に対し、年末年始にアンカラで襲撃を計画した人物2名が逮捕されたと述べ、「ISとの関係が疑われる」と語った。

■シリアから入国

ある政府高官は、ロイター通信に対し、拘束された2人がシリアからトルコへ入国したことを明らかにした。

■欧州首都は警戒態勢

オーストリア警察は先日、年始にかけてヨーロッパの首都でテロが発生する可能性があると警告した。
オーストリア警察はこの情報をヨーロッパの全ての首都に伝えたとし、その後、多くの国で警戒態勢がとられた。

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( 翻訳者:篁 日向子 )
( 記事ID:39521 )