ヌマン・クルトゥルムシュ副首相、エフカン・アラ内務相、メフメト・ミュエッズィンオール保健相は、スルタンアフメトでの自爆テロで負傷し、ハセキ病院で治療を受けている被害者を見舞った。
病院訪問後の会見でクルトゥルムシュ副首相は、「我々は非常にプロフェッショナルなテロに直面している」と語った。
また、副首相は、スルタンアフメトでのテロについて、安全対策上の不備はなかったとし、「当該地区では（事件の）５～１０秒前に平和班が通行人を呼びとめ、取り調べを行ったところだった」と述べた。

　ヌマン・クルトゥルムシュ副首相は、エフカン・アラ内務相、メフメト・ミュエッズィンオール保健相とともにハセキ教育・研究病院を訪問し、スルタンアフメト広場で起きた自爆テロによる負傷者の健康状態について情報を得た。

　その後、ヌマン・クルトゥルムシュ副首相はミュエッズィンオール保健相と会見を開き、次のように述べた。
「我々はまずハセキ病院を訪問した。ペルルさんというパキスタン人の若い女性の健康状態は非常によく、１～２日のうちに退院できるとのことだ。集中治療室で治療を受けているドイツ人負傷者は、残念ながらかなり深刻な状況だ。回復を祈っている。現段階では亡くなった民間人１０名とテロリスト１名、合計１１名の身元を調べている。」

■「非常にプロフェッショナルなテロに直面している。」
　クルトゥルムシュ副首相は、状況がかなり深刻であるとし、次のように述べた。
　「万全の安全対策をとっていたにもかかわらず、残念ながら我々は非常に残忍かつ見たところ非常にプロフェッショナルなテロに直面している。今回の事件は、トルコがどれほど重大なテロの脅威にさらされているか示している。そのため、全ての関係機関は連携し行動している。負傷者は速やかに病院へ搬送され、治療を受けることができた。」

■「最初の捜査によると、ISとつながりがあった」
　副首相は、次のように続けた。
　「今後、テロとの戦いのため、国際社会もトルコを支援するだろう。死亡した自爆テロ犯は1988年生まれのシリア人であることが分かった。最初の捜査で、ISとつながりがあったことが分かっている。現段階では必要な調査を行っているため、これ以上の情報は発表できない。事件の背景にある全ての真実が明るみに出ることを祈る。私はテロと対抗するためトルコ国内に向けてあらためて連携を呼びかけるとともに、国際社会に向けても結託してテロと立ち向かうよう呼びかけている。遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げる。トルコ中が大きな悲しみの中にあることをあらためて伝えたい。」

■県庁で会議を実施
　副首相は、病院訪問後、今後のためイスタンブル県庁にて関係各所と特にイスタンブルの安全対策を協議する予定である、こうした事件が二度と発生しないことを願っていると述べた。

■「重傷者２名のうち１名はここに」
　ヌマン・クルトゥルムシュ副首相は会見後、記者の質問に対応した。負傷者の状態に関する質問には、次のように答えた。
　「これ以上発表できることはない。（死亡した）全員の身元は近いうちに発表されるだろう。我々の発表には責任がある。政府としては全ての遺体の身元が100%特定されるまで公表できない。
重傷者２名のうち１名はここハセキ病院に入院している。負傷者は１５名いたが、１名は退院した。ぺルルさんという若い女性も１，２日のうちに退院するだろう。他の負傷者の状態も良好である。しかしながら１名は病院で亡くなった。」

■「情報は絶えず入ってきている、徹底的に調べている」
　クルトゥルムシュ副首相は、他に自爆テロの情報を入手しているかとの質問に対し、次のように答えた。
　「そうした内容の情報は常に入って来ており、ご存知のとおり先日もアンカラで捜査が行なわれた。情報をもとに捜査を行ない、アンカラではテロが実行される前に自爆テロ犯を爆発物とともに拘束することができた。情報は絶えず入ってきており、徹底的に調べられている。」

■「安全対策に不備はなかった」
　クルトゥルムシュ副首相は、安全対策の不備が考えられるか否かとの問いに、次のように述べた。
　「安全対策上の不備は考えられない。スルタンアフメト広場では必要な警備が取られていた。しかも（事件の）５～１０秒前に平和班が通行人を呼びとめ、取り調べを行ったところだった。」

■「シリアからトルコへ入国したばかりだった」
　クルトゥルムシュ副首相は、「自爆テロ犯は追跡されていたのか」という質問に対しては、
「いいえ。追跡され、リストアップされている人物は何千といる。それも密着して追跡されている。（今回の事件の自爆テロ犯は）その中に含まれていなかった。シリアからトルコへ入国したばかりであることが分かっている」と答えた。

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（ 翻訳者:篁　日向子 ）
（ 記事ID:39635 )