ディヤルバクル県知事は、スル郡の子どもや高齢者らを避難させるため今日(26日)の15時半から17時までの間に、最後の避難通路開放を行うと伝えた。ディヤルバクル県知事によって、外出禁止令が出されてから87日目にスル郡における戦闘地域に住む市民らに向けた文書での発表が出された。
この発表では、スル郡の6ヶ所の地域において「12旗幟スル合同特殊部隊軍事活動」の範囲内で市民の住居等を占領し、道路や通りを閉鎖、さらには武器を伴う攻撃を行うテロリストらを無力化させるため、郡の中心部に開けられた塹壕の閉鎖や、バリケードや障害物の撤去、そして手製爆弾の破壊を目的とした軍事攻撃を行うことが明示された。
時間帯や地域を変えて2月4日から18日間にわたって行われた軍事活動は、その地域のどこからでも市民に聞こえるよう拡声器にて、市民へ被害が及ぶのを阻止するために避難活動を進めること、そしてテロリストらに向けて降伏するよう訴える放送を継続して流していることに言及した今回の発表では、さらに以下のように述べられた。
■「8ヶ所の異なる地点から聞こえた」
「さらに、この件に関しては行政当局や治安部隊によって最大限の配慮が示されており、これらの放送は地域や国内の新聞や報道機関において様々な時間帯に流されている。しかし、一部の批判的な報道機関やソーシャルメディアによって世論を欺くような、市民が戦闘地区から脱出できないといった事実を反映させていない報道も流されている。スル郡の外出禁止令が出されている地域において、まだその地域に在住している女性や子どもたちを避難させるため、そしてその地域で活動する分離独立派テロ組織のメンバーらを降伏させるため、2月17、18、19、23日の16時から17時までの1時間、治安部隊によってあらゆる安全対策措置がとられたにもかかわらず、2月19日はわずか6人が治安部隊のもとにたどり着き、同じく今年の2月22日は分離独立派組織に属する3人のメンバーを降伏させるにとどまっている。」
「4日間にわたって治安部隊により十分な安全措置がとられたにもかかわらず、未だ外出禁止令の出された地域に市民が取り残されていることを受け、2016年2月24日水曜日の15時半から17時までの間、治安部隊によって再度十分な安全対策がとられた。そして、ディヤルバクル県知事による報道発表により、この安全対策のことが前日から文書やテレビ放送でも、また戦闘地区の異なる8ヶ所の地点では朝から拡声器を使っても通知された。」
■降伏したテロリストらは司法当局に引き渡される
しかし、当該地区から脱出した市民や、分離独立派テロ組織メンバーがいないことを述べたこの発表では、以下のような記述がされた。
「戦闘地域において幾度にもわたり、治安部隊によって安全措置がとられたにもかかわらず、当該地域から、上述した人々以外は誰も脱出していない。この状況は、当該地域に犠牲となった市民がいるという主張が疑いをもって見られること、ならびにこの主張の信憑性が問われることの理由となっている。戦闘地域に現在も残っているとされる人々を戦闘地域から避難させること、そして分離独立派テロ組織のメンバーらを降伏させることを目的とした放送は、毎日一定の時間で続けられている。こうした呼びかけにこたえる市民が発見されれば、安全地帯への避難のためにあらゆる対策がとられ、また降伏を望む分離独立派テロ組織のメンバーらの命の安全も政府保証の下にある。降伏したメンバーらは、司法当局に引き渡される。」
「こうした点から、一部の報道機関やソーシャルメディアにおいて一部の悪質な人々が、治安部隊が実行した和平的かつ安全な軍事活動を停止させることや、意図的に世論を欺くことを目的に行ったような報道に対して、市民がそれらの報道に意を介さないことを望んでいる。これらすべての呼びかけや善意あるアプローチにもかかわらず、内部にいると主張される子どもや高齢の市民たちがいかなる被害を被っていたとしても、その道徳的な、良心上の、また法律上の責任は、彼らが無事に治安部隊のところへ避難することを妨げている分離独立派テロリストをはじめ、彼らをプロパガンダの手段として利用している人々が負うことになると考えられている。スル郡で外出禁止令が出されている地域では、今日の15時半から17時まで最終通告として治安部隊による様々な安全対策がとられ、取り残されている子どもや高齢者の市民らをジュムフーリエト小学校から戦闘地域外へと避難させることを目的とした措置がとられることとなる。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:39935 )