トルコで大打撃を受けているテロ組織が、北キプロストルコ共和国(KKTC)の大学内で組織を作りつつあるという警告がなされた。北キプロス警察総局で行われた会議には、大学の運営者らも招待された。
トルコでは完全に追い詰められているテロ組織PKKの山岳部ならびに都市部構成員が、北キプロスで組織化に動き始めたという警告がなされた。イスタンブルのバイラムパシャで起きた警察への攻撃後、遺体が回収された革命家人民解放党戦線(DHKP-C)のテロリスト、ベルナ・ユルマズが北キプロスで生まれ育った人物であることから、現地警察は警戒態勢を取っている。
長い間テロ組織の活動を近くから追ってきた治安部隊は、北キプロス保安軍司令エルハン・ウズン少将と、スレイマン・マナブオール警察総長も参加した高位の会議でこの問題について提言した。北キプロス警察総局で行われた会議には、大学運営者らも緊急招集された。
■グループ結成を試みている
会議では以下のように述べられた。
「キプロス島を混乱させようとしているテロ組織PKKは、別の組織の中で北キプロスへのテロを計画している。PKKは大学内部で、劇や音楽といった芸術的活動の名のもとに会合を開き、チームを作ろうとしている。組織は大学で、この目的のために20から25人のグループを作ろうしている。」
■図での説明
本紙(ミッリイェト)の保安部から得られた情報によると、集会ではスライドが用いられ、テロ組織の構造が図や写真で説明された。北キプロスでは2015年中に70件近いPKK発信の活動が行われたこと、組織が地方や都市でテロを計画していることが明らかにされた。トルコで組織された民主主義青年党(DEMGENÇ)が、北キプロスでも組織されたことが明らかにされ、「DEMGENÇは、ディヤルバクルでの初集会で、全県において蜂起することを決定した。北キプロスからも、学生と一部の研究者がこの集会に参加した」と述べられた。
■偽の書類で登録
「PKKの山岳・地方構成員が、都市部での組織のため都市へ流れてきた。彼らはDEMGENÇの名のもとにキプロス島で会した。一部のDEMGENÇのメンバーは大学で学生の登録しており、活動を大学に広めることを計画している。PKKは、偽の身分証と書類でこうした工作をしている。ソーシャルメディアを幅広い形で利用するテロ組織は、『我々は特別な場所を作っている』というスローガンでプロパガンダを始めている。そして彼らは、北キプロスでも『社会連帯ネットワーク協会』を設立した。」
■腐敗を一掃する
トルコも、北キプロスの治安部に改めて、「テロ活動」について警告したと述べられた。治安会議に参加した一部の大学関係者は、「これらの学生を学校から一掃する必要がある」ことを指摘し、「その時にはこの学生たちを我々に渡しなさいと言った」と語ったことが明らかにされた。保安軍司令ウズン少将は以下のように語った。「大学にある腐ったリンゴを一掃する必要がある。私も、自分の周辺の腐ったりんごを一掃する」と述べたことが分かった。
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( 翻訳者:橋本直樹 )
( 記事ID:40019 )