イスタンブル自爆テロ、米・独は警告していた
2016年03月19日付 Radikal 紙

アメリカ合衆国とドイツは、イスタンブルで実行される可能性のある自爆テロについて以前から自国民に警告していた。イスタンブル県当局は、この通告について「未確認のセンセーショナルな情報に基づいており、責任ある諸機関に連絡をしないまま勝手に対策をすすめていた」という言い方をしていた。

 3月13日日曜日に起こったアンカラでのテロの前に、公式サイトで自国民に警告した在アンカラ・アメリカ大使館は、ネヴルーズの祝賀の前に新たな警告を発表していた。アメリカはトルコの多くの郡に向けて警告を行い、今回は3月17日から21日の間に注意を喚起した。ネヴルーズの祝賀がアンカラ、イスタンブル、イズミル、アダナで3月20日に行われる予定だと述べ、これらの都市に暮らす自国民に安全に関して警告した。アメリカの警告では、自国民に、交通機関や政府の建物や人の集まる広場から距離を置くよう求められていた。

■ドイツ領事館は閉館

 ドイツの在トルコ大使館と在イスタンブル総領事館、2つの県にあるドイツ学校はテロの可能性があるため念の為閉じられた。ニュースサイト、シュピーゲル・オンラインは、テロ組織IS(イスラム国)によってドイツの在外公館にテロが行われるという警告が、ドイツ情報機関にCIAやMİT、ペシュメルガ情報機関から伝えられたと伝えた。テロが起こりうるという情報とともに、テロ実行が疑われる人物の名前と写真もドイツ当局に伝えられたという。記事は、テロが3月17日から20日の間に起こりうることが伝えられたことを受けてドイツ外務省は予防措置として閉館を決定したと強調し、インジルリキ基地で任に当たるドイツ軍についても警戒態勢がとられたと述べられた。
 同誌は、ドイツ外務省筋の情報として、トルコにある在外公館再開時期の判断が続いていると報じた。報道によると、イスタンブルのゲーテ・インスティトゥートは予防措置として月曜日は閉館するという。ドイツ外務省のザウザン・シェブリ副報道官は、トルコからの批判に対し閉館の決定を支持した。シェブリ副報道官は、テロの可能性について深刻な諜報情報を受けて決定を下したと説明し、「これは適切で正しく、必要なものだった」と述べた。

■イスタンブル県庁「関係機関と連携できないまま対応」

 イスタンブル県庁は情報が出された後次のような発表を行った。
 「いくつかの報道機関やインターネット・サイト、特にソーシャルメディアで、我が国で最近起こっているテロ事件によって世論に形成された過敏性を利用して、市民に緊張と不安を呼び起こすような報道やメッセージを広めようとしているのが見られます。こういった報道やメッセージが、テロ組織の後援者によって我が国の平穏と安全を壊すために故意に広めようとされていることは世論にも知られている通りです。さらに、ソーシャルメディアにおいて、善意の市民が気づかないうちにこれらの悪意ある情報を広める道具となっていることは明らかです。このような中で、我が国にあるいくつかの外国の在外公館も『未確認であるという判断』に基づいて責任ある諸機関に連絡をしないまま勝手に対策をすすめていたこと、世論に悪い影響を与えうる処置をしていたことが見られます。我が国は、何千年もの国家の経験に基づいて、すべての機関とともにあらゆる悪いことを乗り越える力と決意を持っています。国民が所轄官庁の行う公式発表のみを認め、情報源と目的が怪しいセンセーショナルで不真面目な報道や言説に注目しないよう、お願い申し上げます。」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:40093 )