最高指導者、「抵抗経済」を「実行」するための10の処方箋を発表~年頭演説で(7)
2016年03月20日付 Jam-e Jam 紙
「これまで巨額の投資をしてきた部門、例えば石油化学や発電所建設を有効活用すること」、そして「海外との全取引を、イラン国内への技術移転を条件とすること」が、革命最高指導者が国の経済の進歩と強化のために示した6番目、および7番目の提案である。
師はまた、「腐敗」に関して政界ならびにマス・メディアで騒がしい論争が起きていることを批判した上で、「抵抗経済の枠組みの中で実行すべき8番目の提案は、国の経済に深刻なダメージを与えている〔‥‥〕密輸をはじめとする腐敗に対して、真剣かつ現実に即した闘いを起こすことである」と述べた。
1000億トマーン〔※日本円で約33億円〕規模の節約が可能な「エネルギーの効率性の向上」、そして雇用を創出し、経済を活性化させる「中小企業への特別な支援策」の二つが、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下が本年のスローガン「抵抗経済:対策と行動」の実現のために、行政の責任者らに示した10の提案の最後を飾った。
師は次のように付け加えた。
もちろん、このためには他の手段も実行可能だろう。しかしこの10項目を実行に移せば、国内には偉大で革命的、かつ進歩的な動きが始まるだろう。それはイラン経済の免疫を高め、制裁の影響を完全に抑え込むことになるだろう。
革命最高指導者はさらに、
この合理的で革命的な運動を起こせば、もはや誰も制裁の前で震え上がったりするようなことはないだろうし、アメリカの制裁を阻止するために、イランが奉じる原則や基礎、価値観、レッドラインを断念したりする必要もなくなるだろう。
と強調した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は人民ならびに政治・経済の専門家らがともに政府に協力し、三権が気持ちを一つにして協調し合う必要性について触れ、
抵抗経済実現に向けた対策と行動によって、政府が本年の終わりに、数千ヵ所におよぶ工業用、生産用、農業用の工場・作業場が復活したことについて、客観的な報告を人民に示し、人民もそれを実感して〔未来への〕信頼をもつようになることを期待している。
と付け加えた。
革命最高指導者はまた、「革命的に行動すること」が過去30年間の成功をお膳立てしたと述べ、革命的でヒズブッラーな勢力を称賛し、彼らに感謝の意を伝えることが必要だと再度強調した上で、次のように指摘した。
殉教した核科学者たちが手に入れた成果、ミサイル部門で殉教者
テフラーニーモガッダムが手にした成果、幹細胞の分野でカーゼミーが手に入れた成果、そして文化の領域で殉教者アーヴィーニーや故サラフシュールが獲得した成果は、どれも革命的な精神と思考がいかに問題を解決し、成功を導き出すのかを示している。
※訳注:「カーゼミー 」は2006年に44歳の若さで死亡した、クローン技術の専門家のサイード・カーゼミー=アーシュティヤーニーのこと。「アーヴィーニー」はイラン・イラク戦争のドキュメンタリー・ビデオで有名なモルタザー・アーヴィーニーで、1993年に死亡。「サラフシャール」は宗教的なモチーフの映画制作で名を馳せたファラジョッラー・サラフシュールのことで、彼は先の2月に死亡した。
イスラーム革命最高指導者は演説の最後の箇所で、文化問題はきわめて重要だとした上で、「責任者らに再度強調したいのは、全国で文化的な仕事に従事している、人民の中から自然発生的に台頭した人々を支援すべきだ、ということだ」と述べた。
師は次のように付け加えた。
彼らは、日々発展を遂げるべき人々である。文化機関は、イスラームや革命、〔イスラーム革命の精神的な〕価値観を受け入れないような者たちを迎え入れるのではなく、イスラーム教徒の子らを、そして敬虔で革命的でヒズブッラーな勢力を支援すべきである。
革命最高指導者は祖国の若者たちに向けて、「《国》そして《今日と明日》はあなた方のものである。あなた方が信仰心と自信を胸に、表舞台に立って運動を起こすならば、アメリカ、あるいはアメリカ以上の存在であっても、いかなる過ちも犯しえないだろう」と指摘した。
〔‥‥〕
この記事の原文はこちら
この記事の冒頭に戻る
( 翻訳者:HI )
( 記事ID:40127 )