テロ警戒、キリスト教・ユダヤ教関連施設要注意
2016年03月26日付 Cumhuriyet 紙

IS構成員がユダヤ教徒やキリスト教徒の多く集まる施設で、下見や調査活動を行っている可能性が明らかとなった。

トルコ警察は、「イースター」の祝祭に乗じて複数のテロ組織が挑発目的に、イスラム以外を信仰している市民に対し、何らかの活動を起こす計画をしているという警告を発出した。

ヒュッリイェト紙掲載のニュース記事によれば、聖イエスが復活したとされる「イースター(復活祭)」祝賀に関連して、トルコ警察庁が、明日はトルコ全土の教会でキリスト教徒の国民が信仰に沿って聖餐や祝祭儀式を行う点に言及し、予測できうる事態に備えるよう警察各支部に警告文書を送付した。

警告文書では、ISのメンバーが、トルコ国内で特にユダヤ教徒やキリスト教徒人口の多い宗教施設や、領事館・大使館の調査活動や下調べを行っている可能性が指摘された。また、テロ組織ヒズブッラー(イリムグループ)のスポンサー勢力が、聖書やパンフレット、書籍の配布活動に不快感を覚えていること、こうした活動を妨害するため、布教者が活動する場所に暮らす市民を暴動に巻き込む、あるいは脅迫まがいの行為を行う可能性があると指摘している。

警告文では、この際に国際情勢のもたらした環境を利用しようとするテロ組織が、挑発グループや個人を介して、イスラム以外を信仰する者は抑圧されるというイメージを植えつけようとするだろうと述べられ、また、トルコを国内的、国際的に困難な立場に陥れるため、彼らとその信仰の場に対し様々な行動を起こす可能性があると書かれている。

■教会とシナゴーグに警戒を促す

こうした状況を踏まえ、特にアンカラに暮らすキリスト教徒やユダヤ教徒の国民が礼拝する教会、あるいはシナゴーグなど、非ムスリムの宗教関連の財団や協会がある場所、そしてジャアファル派信徒が礼拝する教会や修道場(ジェムエヴィ)を管理することが必要だという。
警察は、人が多く集まる場所は、攻撃に備えた状態であることが必要だと要請した。また、多数の人が勤務する場所や、集団あるいは個人での出退勤時について、自らの生命の安全と車両の安全に関する通達に従うよう、指導がなされた。
警告文書では、現状の安全方策に目を通し、必要な場合には追加対策を講じ、いかなる問題も起こらないよう求められた。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:40156 )