シリアでアサド政権に属する軍が古都パルミアを10か月ぶりにイスラム国(IS)から奪還したことへの反響が続いている。
26日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がシリアのバッシャール・アサド大統領を祝った後、祝賀のメッセージが27日、イランより届いた。イランのアリ・シャムハニ国家安全保障最高評議会事務局長がアサド大統領へ送ったメッセージは、「シリア政府と軍が占領された土地をテロリストから奪還するために示した忍耐と決意を誇りに思う」だったという。一方、ISの占領の間、古都で引き起こされた破壊が議論されている。同地域の状況を現地で検分するため考古学者がパルミアへ出発した。
■彫像は破壊された
アメリカのニュース通信社APの報道によれば、シリアの古代の専門家が市中心部にあるパルミア博物館の惨状を目の当たりにし狼狽したと話した。値段のつかない貴重な遺物と彫像が破壊されたという。シリアの古美術品及び博物館の責任者であるマアムーン・アブドル-カリム氏がAP通信に語ったところによれば、 爆弾処理班の(作業)後、自身で綿密な調査のためにパルミアへ向かう予定であるという。フランスのニュース通信社AFPは、市のシンボルのひとつベル神殿が破壊されたことを伝えた。イスラム国は歴史的な同市を2015年5月26日に掌握していた。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
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