宗務庁、ネット配布の児童向け教材で「体制に従え」教育
2016年04月05日付 Cumhuriyet 紙


宗務庁が刊行している児童向け雑誌で「殉教」が称えられたと思えば、次は公式ウェブサイトの子ども向けコーナーで「多数派に従え、少数派になるな」と訴えている。

■ターバン、顎鬚、数珠を使ったゲーム

宗務庁のウェブサイト内の子ども向けゲームコーナーには、「数珠、礼拝用絨毯、コーラン、ミナレット、スカーフを被った女性、ターバンを巻き顎鬚を生やした男性、書見台」のイラストを用いペアを見つけるという形式のゲームが設けられている。
また、子どもたちは自分の出した成果に対し、それぞれ「賞状」を選択し、プリントアウトして壁に貼ることができるが、そこには「君は、ゲームでみんなで決定を下したとき君もそれに従わなければいけないということを、そして多数派の決定を自分の決定として受け入れればゲームをより良く進められるということを知っている。トルコはそんな君に感謝しています」というメッセージが記されている。

宗務庁が刊行している雑誌の「殉教」というタイトルの、記事には、両親と子どもの会話という形で「殉教者は天国でとても幸せにしていて、だから何回でも殉教したいと思っている」、「私も殉教できたらいいなあ」と掲載されている。
世論は殉教の美化だとして批判している。専門家たちも、虐殺を繰り返すISも同様に天国に行くためにテロを行なっていると指摘し、不適切な表現だとしている。

宗務庁の公式ウェブサイトにもこうした様々な教えが掲載されていることが明らかになった。
「自分自身の宗教を学ぶ」、「唯一の自分の預言者」、「自分の礼拝」といったタイトルのたくさんの記事が並ぶ中、「ゲームの世界」というコーナーでは、子どもたちにパズルで「モスク」を作らせている。
「ペアを見つけよう」というゲームは、ミナレット、書見台、ターバンを巻いた顎鬚の男性、数珠、礼拝用絨毯、モスクのそれぞれの対のイラストを、小さなボックスをクリックして見つけさせるものである。


■「多数派の決定を自分の決定として受け入れなさい」
宗務庁のウェブサイトの「自分の気づき」というタイトルのコーナーでは、子どもたちは自分の好きな賞状を選択し、プリントアウトし壁に貼ることができる。
賞状の一つには、「君は『私は偉い、みんな私の言葉に従うべきだ』という考え方をしない。君はどの友達もそれぞれ違う色を好きで、違う服を着ることを受け入れている。君は、人間であることと、肌の色や言葉、宗教、家族、苗字、学歴との間に何の関係もないことを知っている・・・。トルコはそんな君に感謝しています」といったポジティブななメッセージが書かれているが、他方で別の賞状には、「君はゲームでみんなで決定を下したとき君もそれに従わなければいけないということを、そして多数派の決定を自分の決定として受け入れればゲームをより良く進めることができることを知っている。トルコはそんな君に感謝しています」と書かれている。

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( 翻訳者:篁 日向子 )
( 記事ID:40204 )