テロ組織イスラム国の発射したカチューシャロケットの弾丸の脅威の下にあるキリス県に、装甲車の増援…。ガーズィアンテプから、シリア国境の町へ、戦車と装甲車に乗った軍人が派遣された。
19日午後、警戒態勢のとられる中、ガーズィアンテプ第5装甲旅団司令部から戦車や装甲車、兵士らの一団が出発した。
キリスに到着した戦車やその他の装甲車は、オンジュプナル国境門とイスラム国の支配下にあるバブ地域の向かいにある、エルベイ県にある国境線に配置されることが分かった。
■今日も3つのカチューシャ弾丸が落ちた
シリアから放たれたカチューシャロケットの弾丸で、18日に5人、今日19日までで11人が命を失ったキリス県に、今日またもロケット弾丸が着弾した。14時20分にシリアのイスラム国が支配するバブ地域から放たれ始めたカチューシャロケット弾丸は、国境を越えてキリスの中心街へ落ちた。弾丸のうち1つはアクプナル広場へ、1つはアスリ墓地区の空地へ落下したが、最後のロケット弾丸がビラリハベシュ区の通りに当たった。通りに落ちた弾丸は電線を切り裂き、ある家の玄関の壁に突き刺さった。爆発が起き、破片が当たった子ども1人を含む4人が怪我をした。また、周囲に散った残骸が家の屋根に落ち、火事が起きた。
爆発後、現場へ多くの警察やレスキュー隊、消防隊が派遣された。
警察は周囲の警戒を行う一方、保健チームは応急処置を行ったケガ人を救急車でキリス国立病院に搬送した。通りの1件の家から出た火事には消防隊が対応した。
この間、爆発の影響で通りにいた数名の女性たちは、具合が悪くなって失神したり、不安に駆られて涙を流した者もいた。病院に搬送され手当てを受け始めた怪我人は総じて状態が良くなっており、命に別状はないという。
カチューシャロケット弾丸が発射されたバブ地区は、国境で待機していた砲撃部隊によりフルトゥナ砲の攻撃を受けた。
■学校2校が休みに
爆発が生じたビラリハベシュ地区と、その近くにあるファーティフ・スルタン・メフメト地区にあるネルミン・ゼイトチオール小学校とシェヒト・サクプ小学校が、安全のため休校となった。
爆発の後、生徒たちは教師に引率されて学校から避難した。多くの保護者が学校へ迎えに現れ、子供たちを連れて家へ戻った。
■県の声明
キリス県の声明では、ロケットの弾丸に当たった人々は命に別状はないとされ、次のように述べられた。
「キリス県中心部の複数の場所へ2016年4月19日14時20分から14時40分の間に、シリアから発射されたことが確かめられた3つのロケット弾が落ちた。この事件で2人の国民と1人のシリア国民(子ども)が命に別状はないが怪我をした。彼らはキリス国立病院にて手術を受けている。」
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( 翻訳者:佐藤彩乃 )
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