観光の目玉はジールサル・バーゲルハーレ村―伝統手工芸の教育と持続可能な観光を追求する日本(2)
2016年04月13日付 Iran 紙
村のモスクは、地元の女性たちでいっぱいである。レイラー・ボルドバールさんはギーラーンの手工芸品の作り手としてもっとも名の知られた人物だ。彼女は現在、女性たちに葦の茎などを使ったござの編み方を教えている。自身も村の出身者で、有能な女性であるボルドバールさんは、ギーラーン州で開かれているさまざまなワークショップに、いつも色とりどりのひだのついたギーラーン地方特有の衣装を着て登場し、この州の文化的魅力の目玉の一つである女性の伝統的衣装を、ギーラーンの女性たちの間に広める活動をしている。
女性も子どもも、老いも若きも、
かご作りに励んでいるところだ。2人の娘と孫と一緒に講習に参加しているゴリーさんは、次のように話す。
この日本の方たちに神様の幸あれ。長年生きてきて、手工芸品でお金を稼ぐことができるとは知りませんでした。ここでの6回の講習会で、さまざまな種類のござをどうやって作るのか、すっかり学びました。野鳥を観るためにときどき都会からここへやって来る人たちは、とても熱心にござを買ってくれるんですよ。
彼女はさらに、次のように言う。
私たちはいつも、地元の料理をよその人の前にお出しすることを恥ずかしく思ってきました。そして〔よそから来た〕人たちは、ギーラーン地方特有の料理ことは、ほんの数種類しか知りません。ところが、この日本の方々はいつも言ってくるのです、どうして湿原の近くのレストランには、ここの郷土料理がないのか、と。そして私たちに、郷土料理を提供するように勧めてきたのです。村のビジターセンターとして近々建設予定の施設では、私たちの
郷土料理も売り出すことになっています。
エコツーリズムの専門家で、JICAのイラン人協力者であるハサン・モハンマド・アミーニー氏は「イラン紙」に、次のように述べている。
主に湿原の持続不可能な利用に頼ってきた人々の生活を変えるために、たくさんの調査が行われました。私は1394年(2015年)からここにいます。6ヶ月間に及ぶプログラムの中で、私たちは湿原の周辺にあるほぼ全ての村の潜在的可能性を調査し、とりあえず2つの村をパイロット・ケースとして選び出しました。もしうまくいけば、得られた成果を他の場所にも広めていく予定です。湿原の動植物について人々の間で語られてきたものの、今日では忘れられているような話から、衣服や料理やカヤック乗りなどに至るまで、地域の文化及び観光の潜在的な可能性はすべて、すでに確認済みです。
つづく
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( 翻訳者:CHK )
( 記事ID:40346 )