欧州人権委員会、ジェムエヴィ裁判でアレヴィー主張を認める
2016年04月26日付 Milliyet 紙
欧州人権裁判所(AİHM)は、ジェムエヴィの位置づけに関する裁判で、アレヴィー派の主張が正しいと認めた。
ジェムエヴィがトルコにおける正式な礼拝所として認められることを目的に起こした訴訟において、AİHM大法廷は、ジェムエヴィの位置づけに関して最終的判断を下した。ストラスブールの法廷は、ジェムエヴィの位置づけに関する裁判で、アレヴィー派の主張が正しいと認めた。
AİHM大法廷の判決文では、欧州人権条約において「信教の自由」を記した第9条、また差別の禁止が記されている第14条が侵害されているとした。アレヴィー派は、合法的な地位がないために、信教の自由の権利を実質的に行使できないと記された。AİHMは、トルコの公共サービスが一部の宗教グループにしか行き渡っていないことが、他の宗教グループにとって差別にあたるとも指摘した。公共サービスの恩恵を受けていないアレヴィー派が差別を受けていると強調した。
■法的拘束力
判決は、AİHMの17大法廷によって行われる抗告の可能性がない。判決はトルコ政府の法作成において直接的な拘束力をもっている。
■11年にわたる過程が終了
ジェム財団のイッゼッティン・ドアン会長と202名のトルコ国内のアレヴィー派による告訴の公判は、2015年6月に実施された。この件に関して、トルコで11年前に始まった公判では、国内での法的手段がなくなった後、5年前にAİHMにこの件が持ち越された。イッゼッティン・ドアン教授を中心とした202名は、実際には差別がなされ、国民の平等が侵害されており、 アレヴィー派に対しても予算が分けて計上されるべき、といった主張や要望をもってAİHMへ告訴した。AİHMは、2014年12月18日にこの訴訟について判断を下し、大法廷で原告・被告を交えて審理を行うと決定した。審理は2015年6月3日ストラスブールの大法廷で行われた。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
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