■ベイルート中心部に新書店:冒険か挑戦か?
【ベイルート:本紙】
ベイルートに新しい書店を開くという一歩は、レバノンの経済停滞、読書をする人の割合の減少、エリートと文化人らの役割の低下という状況において、物的投資の冒険の一種のように見えた。いずれにせよこの一歩は、「アラブ調査・政策研究所」が「アラブ研究・出版ネットワーク」と協力し開店した新書店の開店式において、盛大な歓迎を受けた。書店はベイルート中心部の「サイフィー・ビレッジ」地区にある同研究所の建物内に位置する。
研究所の建物の地上2階とそれより下の階は、壁の書棚が哲学や文学、思想、政治の本5000冊で彩られ、(書店の)商業的な性質にも関わらず、エリート的な特徴をその機能に付け加えている。書店のホールでは本のサイン会や詩の夕べ、セミナーといった文化分野の様々な催しが行われる予定である。「アラブ研究・出版ネットワーク」のナウワーフ・クダイミー代表は、このネットワークの認可はレバノンのものであるが、サウジアラビア人が所有していると明らかにした。2007年に出版社として設立された後に拡大し、2011年にはカイロ、2013年にはチュニス、そして現在はベイルートに支部を設立した。同代表は以下のように述べた。「我々はチュニジアに新たな支部を開設することに努めており、今年の末頃にはイスタンブルにも私たちの支部ができる予定である。」
「アラブ調査・政策研究所」のハーリド・ズィヤーダ所長は、開店式での挨拶の中で、この書店が「アラブの本のための書店」であることを強調した。さらに以下のように述べた。「書店が閉じられ、読書への興味が薄れている時代において、この書店を開店する決意は、まさにアラブ文化再生への決意の一部である。いかにメディアが多様化しても、本は思考と知識を育むものであり続け、本無しでは復興も発展もあり得ない。」
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( 翻訳者:柴田まり菜 )
( 記事ID:40576 )