伝統医学の専門家ナーセル・レザーイープール氏は、夏に食べるべきもの、食べるべきでないものについて、「夏には、冬に食べるような消化に時間のかかる濃厚な食べ物は避け、夏にふさわしい、しつこくなく消化の良いものを食べるのが良い。夏には、ザクロやグーレ[未熟のブドウ]の果汁あるいは少し酸味のあるスパイスで味付けた肉の少ないあっさりとしたアーシュ[訳注:イラン風スープ]が相応しい」と述べる。
[ファールス通信の記事を引用した]ジャーメジャム・サラーのレポートによると、レザーイープール氏は夏に食べるべきもの、食べるべきでないものと、春や夏に病気を予防する方法の関係性について、以下のように述べる。「伝統医学において夏に推奨されている食べ物と飲み物のリストは、我々の先祖が、栄養学と、栄養に関する知恵や教訓の双方から得たものである。」
彼は更に、「昔の医術師たちは、夏に最適な食べ物とは、味の優しさや爽やかさ、消化の良さ、体を冷やす性質や温める性質を持ちながら、過度に乾燥した暑さによるダメージと、それによる[古典医学で四体液の一つとみなされていた]胆汁生成の増加影響を抑止するため、胆汁を洗い流すことのできる食べ物であるとしていた」と述べる。
伝統医学の専門家、レザーイープール氏は、続ける。「夏は、冬に食べるような消化に時間のかかる濃厚な食べ物は避け、夏にふさわしい、しつこくなく消化の良いものを食卓に並べるのが良い。夏には、ザクロやグーレの果汁あるいは少し酸味のあるスパイスで味付けた肉の少ないあっさりしたアーシュが相応しい。」
レザーイープール氏は、「酢蜜シロップやレモン、グーレ、ルバーブ、ざくろ、ビターオレンジ(ダイダイ)、タマリンド[豆の一種、果肉に強い酸味がある]、すいかなどの果汁、また酢蜜のファールーデ[極細の麺を使った冷たいお菓子]も夏にふさわしい飲み物やデザートである。またプラム、アルバールー[スミミザクラ。すっぱいさくらんぼの一種]、さくらんぼ、すもも、ブラックベリー、りんご、マルメロのような果物類(甘酸っぱいもの)や、かぼちゃ、ほうれん草、きゅうりは、夏に見られる諸々のアレルギーの兆候を減らすために有用である。」とする。
彼は、夏に食すのに最適な肉魚類に、新鮮な鱒やキールカー[ニシン類の小魚]を挙げ、以下のように述べる。「これらの魚は養殖魚でないものの方が良く、また少量のごま油を加えて煮込むものが良い。また若い雌鶏や雄鶏の肉、シャコ[キジの一種]や仔ヤギの肉は、酸味のあるスパイスで仕込むと、この季節にふさわしいものになる。」
出典:ファールス通信
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( 翻訳者:EK )
( 記事ID:40672 )