検察、トルコのISの多い都市を発表
2016年07月07日付 Cumhuriyet 紙
検察はガーズィアンテプで2015年に開始されたIS捜査と、人民の民主主義党(HDP)ディヤルバクル集会への爆弾攻撃の捜査を一本化するために権限外の決定を行った。また組織の重点活動地域があり、基盤があるのはガーズィアンテプであるとした。
ガーズィアンテプ検察によってISの基盤に対して開始された捜査は、6月5日のHDP集会に対する爆弾攻撃をうけ権限外の決定よりディヤルバクルへ移行された。容疑者のムスタファ・デミル、イルハミ・バル、イスマイル・コルクマズ、セルチュク・ブダク、サミ・チャクル、オクケシュ・カラベイリらに関して準備された捜査資料は、HDP集会テロ攻撃事件に関連して進められる捜査と一本化され、権限外の決定にはIS関連の驚くべき情報が含まれていた。権限外の決定において、容疑者たちがテロ組織ISの目的のためシリアで武装活動を行っていたこと、その間彼らの中で組織的なヒエラルキーを生み出したことによって上下関係を作り上げていたことがわかった。
検察は、容疑者らがインターネットを通じて関係をつくり、テロ組織への参加を説得された人々を不法に越境させシリアのISキャンプへ送り込んでいたと主張 し、同様にシリアの組織員たちをトルコへ通過させていたと述べた。また、容疑者らが組織への物流援助のためにトルコや外国ナンバーの車両をシリアに送り、テロ組織ISの名義で送金を行い、衝突で負傷した組織員を不法入国させ病院で治療を受けさせてもいたと述べ、これらの人物たちが同時に組織への物資支援を目的とした送金の罪も犯しているとした。6人の容疑者が組織員らの潜伏場所を確保し、日用品を提供し、運搬役に給料を支払っていたこと、武力行使をともなう活動をさせるために調査と諜報活動を行っていたこと、テロ組織ISの所有する爆発物を運搬・保持することで多様な、継続的な組織活動を行っていたことを述べた。
■特定の中心拠点で計画した犯罪
検察は、ガーズィアンテプに組織の重点的な活動地域があり、基盤があるとし、容疑者らがヒエラルキー的関係のなかでこの街で作戦を実行していると述べた。また、活動地域はガジアンテプにとどまらず、異なる多数の場所で容疑者らが組織のための作戦を遂行していたとした。
検察は、6月5日のディヤルバクルHDP集会への爆弾攻撃の実行犯であるジャフェルというコードネームのオルハン・ギョンデルもガーズィアンテプで逮捕されたと強調した。オルハン・ギョンデルはガーズィアンテプへ到着したのち、電話でエブ・ベキルというコードネームであるイルハミ・バルへ4度暗号メッセージを送っており、イルハミ・バルはというとこの人物をシリアのISキャンプへ移送させるためにチュルクメン・アフメトというコードネームの容疑者、イスマイル・コ ルクマズへ指示を与えていたことが分かっている。これに関して イスマイル・コルクマズは自らとつながりのある案内人らに指示を与えており、それぞれ別の 捜査が行われている容疑者のムスタファ・クルンチとブルハン・ギョクが爆弾攻撃の実行犯オルハン・ギョンデルをガーズィアンテプの賃貸アパートへ住まわせていたことがわかっている。オルハン・ギョンデルがこのようにシリアの組織キャンプへ移る以前に容疑者らによりかくまわれており、組織の活動範疇で行われる犯罪が一般的に特定の中心拠点で計画され実行に移されていることがわかった。
■組織活動は特定の形式・場に限られない
検察は、組織員が役割分担にもとづき犯罪の実行にたずさわっていると述べ、組織活動が特定の形式や場に限られないと述べた。テロ組織は犯罪を実行するにあたり信頼、規律、綿密な連絡を重要視し、これらの組織が、ヒエラルキー的秩序をもつ構造として情報、機密、セキュリティー、監督などについて敏感であるとされた。検察は、これらの特徴をもつテロ組織は、繋がりがない、信頼のおけない、統率していない情報元とともに行動に移すことはないという真実を強調し、機密と安全に関する決まりとヒエラルキーにそぐわない者にこの種の活動が許可されることはないとした。検察は権限外の決定でHDP集会への爆 弾攻撃をあげ、この捜査のディヤルバクル検察への移行が決定したと述べた。
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( 翻訳者:吉岡春菜 )
( 記事ID:40819 )