ラマダーン月のキャッレ・パーチェ屋は大盛況—テヘランの年間の市場規模は2200億トマーン(2)
2016年06月29日付 Iran 紙
テヘランにおける一日のキャッレ・パーチェ消費量は1万5千食
国内の屠畜場で屠殺される家畜の数に関する最新の統計によると、イラン暦1393年〔西暦2014/15年〕に国内の屠畜場で屠󠄀殺されたヒツジおよび子ヒツジの数は919万6千頭である。同年には、テヘランのキャッレ・パーチェ料理店で出されたキャッレ・パーチェは、一日に1万3千食から1万4千食だったことから、テヘラン市民は同年、国内で産業的ないし伝統的手法で屠殺されたヒツジで作られたキャッレ・パーチェの約半分を消費していたということになる。
この数〔=一日のキャッレ・パーチェの消費量〕は今年の聖ラマダーン月には一日1万5千食に達しており、これにもとづけば、テヘラン市民は今年約550万食のキャッレ・パーチェを食べることになるだろう〔※〕。業界組合はキャッレ・パーチェの価格を一食当たり4万トマーン〔日本円で約1300円〕と発表しており、これにもとづくならば、今年テヘランのキャッレ・パーチェ業界で動く資金は2200億トマーン〔約77億円〕に達するだろう。
※訳注:ラマダーン月には断食明け後のパーティーが毎晩催されるため、同月の食料品(特に肉類)の消費は他の月に比べて多い傾向にある。そのため、ラマダーン月に消費されるキャッレ・パーチェの量を基準に年間の消費量を予測するのは相応しくない。
ここで一考すべきは、〔業界団体によって〕公表された4万トマーンという価格は、実際のところテヘランで提供される1食分のキャッレ・パーチェの最低価格であり、市内のどの地区〔のキャッレ・パーチェ屋〕に行くかによって、この価格は最大で5万5千トマーン〔約1800円〕にまで上昇するということである。これを考慮すれば、キャッレ・パーチェ業界で動く年間の資金は3千億トマーン〔約100億円〕にまで達するだろう。
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過去10年間で300%の値上がり
〔ヒツジの頭部と4本の足(スネからヒヅメの部分)をまるまる使った〕キャッレ・パーチェのコンプリート・セットの公認価格は、現在のところ4万トマーンであるが、一方でイラン暦1386年〔西暦2007/8年〕のキャッレ・パーチェ屋の業界組合が決めた〔公認の〕価格は、1食あたり8千〜1万トマーンだった。
この価格は1387年〔西暦2008/9年〕に約10%上昇したが、この人気料理の値上がり傾向はその後も続き、過去10年間で300%以上の値上がりとなっている。この価格は現在、1386年〔西暦2007/8年〕と比較して4倍以上高くなっており、4万〜5万5千トマーンにまでになっているのだ。
現在、キャッレ・パーチェのコンプリート・セットは1食4万〜5万5千トマーンだが、〔各部位の価格を見てみると〕「舌」が1つ8千トマーン〔約270円〕、「足」(スネからヒヅメの部分)が1つ3千トマーン〔約100円〕、脳みそが1つ6千トマーン〔約200円〕、目が1つ1500トマーン〔約50円〕、そしてアーブグーシュト(煮込みスープ)が一杯1000トマーン〔約33円〕となっている。〔‥‥〕
つづく
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( 翻訳者:HM )
( 記事ID:40872 )