クーデターの夜、ベシクタシュ・スタジアムで起きていたこと
2016年07月23日付 Hurriyet 紙
クーデターに参加した兵士らがクーデター当日の夜、ベシクタシュのスタジアムであるドルマバフチェのヴァーダフォン・アリーナに三度にわたってヘリコプターから兵士を降下させ、さらにディジチュルク・ビルを掌握していたことがわかった。イスタンブル県共和国検察庁の取り調べで供述したクーデター側の兵士らが、7月15日の夜にディジチュルク放送を中断させるため、深夜2時頃にウムラニイェにあるIT企業キャスパー社のヘリポートから飛び立ちベシクタシュへ向かったことが判明した。空軍士官学校に勤務するエルカン・デミル空軍中尉は、午後8時半にハムディ・アジャル空軍大佐の命令を受けて衛兵所に集合したと供述し、さらに以下のように述べた。「キャスパーという名前の会社へ向かうと、そこではヘリがわれわれを待ち構えていた。そのヘリでベシクタシュにあるヴォーダフォン・アリーナへ飛んだ。さらにそこからバスでディジチュルク放送のビルへと向かった。メンバーらはビル内へ侵入し、私は外で待機していた。1~2時間以内で警察が到着し、司令官はわれわれに降伏するよう伝え、われわれはそれに従い降伏した。」また、キャスパー社のアルタン・ファクル取締役会長は、クーデターに参加した兵士らがビルにヘリを着陸させ、ビルのドアからも9人編成のチームが乗り込んできたと話した。ファクル氏は「ドアのセキュリティー認証は許可していません。武器を使用してドアを開けたようです。彼らはヘリポートから飛び立ちました。この事件では私たちも被害者です」と話した。
ベシクタシュのポラット・タワー内にあるディジチュルク・ビルを掌握した空軍大佐1人と8人の士官、そして35人の士官候補生らは、7月16日の午前に逮捕並びに武装品も押収された。ビル内に侵入したすべての兵士らが、この場で逮捕されたことがわかった。
■全警察をアリーナで監禁するつもりだった
事件当夜、ベシクタシュ警察局はスタジアムのゲートを開放しないよう要請した。クラブチームのセキュリティーシステムが抵抗した結果、クーデターに参加した兵士らは約20分間スタジアムから出ることができなかった。その後、兵士らはサッカー選手らの専用出口へ到達し、そのドアを破壊して脱出した。ヴォーダフォン・アリーナで勤務するT・Gさんは、「彼らはカルタル・ユヴァスさんのいるショップに向かいましたが、ドアが開かないことがわかると銃で威嚇しました。そして1人の少尉がドアを壊し、彼らは外に脱出しました」と話した。また、取り調べに応じているある司令官の話では、「全警察官をヴォーダフォン・アリーナに監禁する予定だった」という証言が得られている。
■アタライ副社長「二日後に知った」
事件当夜、アンカラにいたというベシクタシュのデニズ・アタライ副社長は、以下のように話した。「われわれのスタジアムにもヘリが降り立っていたことは、事件の二日後に知りました。ベシクタシュで爆発があったというニュースが飛び込んできたときも、私は『もしやスタジアムに誰かが爆弾でも投げ込んだのだろうか』と非常に心配したほどです。」
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:40937 )