エラズー警察にPKKテロ攻撃、警官3名死亡
2016年08月18日付 Hurriyet 紙


エラズー県警察署へのPKK(クルディスタン労働者党;非合法)によるテロ攻撃で3人の警官が殉職する一方、市民を含む217人が負傷した。ビナリ・ユルドゥルム首相はプライベートジェット 「ATA」で14時5分にエラズーに到着し、現場で調査を行った。記者たちへコメントを出したユルドゥルム首相は、「まず3人の殉職警官と217人の負傷者が病院へ搬送された。負傷者のうち72人はすでに退院したが、145人は5つの病院で治療を続けている。負傷者のうち60人は一般市民である。20人は重傷で、うち2人の警官はかなりの重傷である」と伝えた。

エラズー県警察署へテロ組織PKKメンバーによる爆弾搭載車でテロ攻撃が行われた。この攻撃で3人の警官が殉職した。その後、数名が重傷である負傷者は、現場に派遣された多くの救急車で市内のいくつかの病院へ搬送された。攻撃により、県警察署の建物と周辺の多くの建物、警察署内の庭にあった車が損傷した。爆心地では大きな穴が開いた。

■首相、エラズーにて

ユルドゥルム首相はプライベートジェット「ATA」で14時5分にエラズーに到着した。エラズー空港でムラト・ゾルルオール知事、共和人民党(CHP)副党首、 マラティヤ選出国会議員ヴェリ・アーババ氏、その他関係者が首相を迎えた。ユルドゥルム首相に加え、フルシ・アカル参謀総長、フィキリ・ウシュク国家防衛大臣、エフヤン・アラ内務大臣、レジェプ・アクダ―厚生相、ファトマ・ベテュル・サヤン・カヤ家族・社会政策大臣もエラズーを訪れた。

■首相による声明:どんなテロ組織もトルコと腕相撲を取ることはできない

現場で調査を行ったユルドゥルム首相は次のように述べた。

「まず3人の殉職警官と217人の負傷者が病院へ搬送された。負傷者のうち72人はすでに退院したが、145人は5つの病院で治療を続けている。負傷者のうち60人は一般市民である。20人は重傷で、うち2人の警官はかなりの重傷である。

また、残忍なテロ組織はパトロールを行っていた軍用車両に手製の爆発物で攻撃を行った。4人の軍人が殉職し、5人が負傷した。御覧の通り、テロ組織はかなり密接に協力している。7月15日に起きた不成功に終わったクーデター未遂の後、組織は主張をやめ、任務を分離主義的なテロ組織に委譲した。これらテロ諸組織のトップにいるもの達を指導するブレインは同じ考えの持ち主である。必要に応じてどれかに任務を与えている。現場から言いたいことは、進むべき路を邁進している。どんなテロ組織もトルコと腕相撲は取らせない。この国をどんなテロ組織も手中にはできない。彼らの無謀な行為の裏では、警察、軍警察、軍人が一層の決意を抱いて追跡しているのだ。

■これに似た事件が予想される

これに似た事件が再び起きることが予想されるが、我々を一瞬たりともひるませることはなく、我々は一歩も引くことはない。我々は皆傷ついている。殉職者も負傷者もいる。しかしそれとは別の事実がある。大切なのはトルコが存在し続けることである。7900万人の国民が7月15日に見せた高貴な立ち居振る舞いは、今後も分離主義テロ組織がこの国からいなくなるまで続く。結果どこへたどり着こうが、独立または死と我々の道は続いていく。

■実行したのはPKKテロ組織

分離主義テロ組織を地元の人々と協力して追い出し、手を取り合い協力してトルコのこれからの旅路を共に進んでいく。問題が国の事となると、残りは些末なことであると理解して進み続ける。全ては明らかなのだ。これを実行した分離主義者はPKKテロ組織だ。これに関して必要な司法上の訴追は始まっている。

■警戒は最高レベルへ

これに解釈の余地はない。テロ組織はもはや指導者を失っている状態である。どこであれ、そこへはほぼ自爆攻撃を行っている。エラズーはこの攻撃に屈しない。エラズーでも他の場所でもこの非道なテロ組織の存在する権利はない。あらゆる脅威に対して必要な対策を行っている。今後警戒を最高レベルへ上げる。この事件が起きると、知事ではなく救助隊が10分以内にここへ来た。20分以内に負傷者は病院へ運ばれた。早急な処置が死亡者の減少に貢献した。

■県庁からの攻撃に関する声明

県庁が出した声明では、今日午前9時15分に輸送ミニバス型の爆弾を積んだ車でエラズー県警察署にテロ攻撃が仕掛けられたと伝えられた。

声明では、「爆弾を積んだ車は警察署の周りを囲む壁の外で爆発した。爆発により3人の警官が殉職した」と伝えられた。負傷者の手当てはいくつかの病院で続けられており、このテロに関する捜査も全力で続いているとされた。

■車は吹き飛び木々は根こそぎなくなった

爆発によりエラズー県警察署の庭の壁の外で深さ2メートル直径5メートルの穴が開いた。爆発の衝撃で庭にあったパトカーは炎上した。爆発で警察署の扉、窓、壁が壊れ、内部も大きく損傷した。現場に派遣された救急車で市内の市立病院や個人病院へ搬送された負傷者は治療を受けた。爆発の影響でマラティヤ自動車道と走行していた車も大きく損傷し、安全地帯の木々も根こそぎ倒れた。現場で炎上している車を消火している際、警察は現場をテープで囲って保護した。

■爆弾を積んだミニバスでの自爆テロ

エラズー県警察署で今日、3人の警官が殉職し60人の警官を含む217人が負傷した自爆テロは、爆弾を積んだミニバスで実行されたと明らかになった。初動捜査で得た情報によると、マラティヤからエラズーに来た爆弾を積んだ荷台のあるミニバスは、中央道からチャイダチュラ・ジャンクションに抜け、25メートル先の警察署の庭に入ろうとした。歩行者用の歩道に数メートル侵入した自爆テロ犯は、[防護]壁と高さがほぼ同じ庭に入り爆弾を爆発させようとしたが、車が壁や手すりにぶつかり、庭に入る前に壁の外で ミニバスを爆発させた。

爆発のあった場所には深さ約5メートル直径10メートルの穴が開いた。爆発の衝撃で警察署の前面と約1キロメートル先の建物も損傷した。爆発で庭にあった数台の車は炎上し、周辺に停まっていた車やマラティヤ方面に走行していた100台以上の車が損傷した。

■建物は黒い布で覆われトルコ国旗が掲げられた

爆弾を積んだ車によるテロで大きく損傷した警察署の建物は黒い布で覆われ、トルコ国旗がつるされた。建物の前に集まった市民は「殉職者は死なない、この国は分裂しない」というスローガンを掲げPKKを非難した。警察署の建物の前で爆発に関する現場検証が続く中、事件に関係すると思われる4人が捜索されていることが分かった。

■殉職者について

攻撃で殉職した3人の警官はマラティヤに住民登録されているユスフ・ケナン・ムトゥルさん、キュタヒヤに住民登録されているエルヴァン・オズソイさん、アンカラに住民登録されているセルハト・オズテュルクさんであることが発表された。

ケナン・ムトゥルさんは県警察署長ニハト・イシュレッキ氏の運転手であったことがわかった。

■爆発の瞬間がカメラに

爆発の瞬間を示す防犯カメラの映像が公開された。チャイダチュラ・ジャンクションの防犯カメラの映像で白い、荷台に覆いのあるミニバスが車の入場口ではなく歩行者用の歩道から警察署の庭に入ろうとしていたところが確認された。ミニバスが右折した後、庭に入る前に大きな爆発音とともに爆発したことがカメラの映像でわかった。

■マラティヤからエラズーへ応援

このテロの後、マラティヤからも現場へ救急車や救急隊が応援に駆け付けた。入手した情報によると、エラズーで3人の警官が殉職し、14人が重傷、計146人が負傷したテロの後、マラティヤから3台の救急車と国民医療救助隊(UMKE)が派遣されたことが分かった。

■一時報道禁止

ラジオ・テレビ高等機構は、首相府の書類に基づき、エラズー県警察署へのテロリストによる爆弾テロに関して、一時的な報道規制を設けることを伝えた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:奥村 茜 )
( 記事ID:41073 )