東部でテロ続くー1日で4つの爆発
2016年08月19日付 Cumhuriyet 紙

8月17日の夜にヴァン、翌朝はエラズー、そして昼はビトリスから痛ましいニュースが次々に届いた。2人の子供が亡くなり、その他10人の犠牲者と、合計297人の負傷者が出た。シェムディンリでも警官2人が負傷した。

トルコ東部は昨日再び血の湖と化した。ヴァン、エラズー、ビトリスの各県で昨日とその前夜に起きた攻撃で2人の子供を含む12人が命を落とした。シェムディンリ県では警察のチェックポイントで爆弾攻撃が起き、2人の警察が負傷した。

■炎に包まれる

9時20分、マラテヤ県とつながる道路上にあるエラズー警察署を、爆弾を積んだ車が攻撃した。爆発の衝撃で庭にあった警察車両が燃えた。 この攻撃で警察官のセルハト・オズトゥルクさん(ヨズガト出身)、ユスフ・ケナン・ムトゥルさん(マラテヤ出身)と、エルヴァン・オズバイさん(キュフタヤ出身)が殉職、217人が負傷した。72人は応急処置を受けたのち退院したが、市民65人と警察官85人が治療を受けていることが明らかになった。

■自爆攻撃

マラテヤ県の方向からエラズー県に来た爆弾を積んだ白の小型トラックが、チャイダチュラ・インターチェンジの本線から分かれ、25メートル先にある警察署の庭に入ろうとした。歩行者道路を数メートル進んだ爆弾積載車の自爆攻撃犯は、壁とほぼ同じくらいの庭に入り、ここで爆弾を爆発させようとした。しかし、車が壁と防護柵に衝突したため、庭に入ることなく壁の外側で爆弾を積んだミニバスを爆発させた。

■10メートルの穴ができた。

爆発が起きた場所には、深さ5メートル近く、幅10メートルの穴ができた。爆発の衝撃で警察署の前面と周辺約1kmに渡って建物の被害が出た。さらに庭にあったいくつかの車が燃え、周辺に停めてあった車や、マラテヤへの道路を通行中だった100台以上の車が被害を受けた。建物の前に集まった国民は「殉死者は死なない、祖国は分裂しない」とスローガンを叫んだ。

攻撃に関連したと考えられる4人は、逮捕されたという。攻撃後、100人近くのマラテヤスポルのサポーターたちが輸血とサポートのためにエラズーへ向かった。

■兄も警察官だった

爆弾積載車がエラズー警察署に仕掛けた自爆攻撃で殉職した、既婚で2児の父であるエルヴァン・オズバイさん(46)の痛ましい知らせは、キュタフヤ県アルトゥンタシュ郡のゲジェキ村を涙に沈めた。父親のアフメト・イルファン・オズバイさんへは、アルトゥンタシュ郡のメフメト・アルパラスラン郡長と軍の関係者が凶報を届けた。妻のネヴァル・オズバイさんと2人の息子、エミルハンさん(21)とアフメトハンさん(16)がゲジェキ村にいるという。エルヴァンさんと同じく警察官だったネジャーティ・オズバイさんも、10年前にエスキシェヒルで病気のため死亡していたことがわかった。

■父の面倒を見ていた

エラズー県の警察署長の運転手だったユスフ・ケナン・ムトゥルさん(48)のマラテヤ県イェシルクルトの家に悲報が届いた。殉職者の妻、ナヒデ・ムトゥルは衝撃を受け、3人の子供がいると話した。地区長のアリ・イートさんは、一週間前ムトゥルさんと会ったと述べ、「彼は元気そうだった。なぜこちらに寄らないのかと聞くと、『仕事が忙しいし、マラテヤへも1日かけて往復しているからね。父親がアルツハイマー病だから寄れないんだ』と言っていた」と話した。殉職者の母親は1年前に亡くなっているという。

■HDPの建物へ行進

攻撃の後、トルコ国旗を持ったグループが国民の民主主義党(HDP)の建物に入り、窓にトルコ国旗を出した。そして、「灰色の狼」のサインをした。警備員がそれを防ぎ、HDPの党員たちがその後トルコ国旗を撤去した。

■2人とも子供だった

8月18日23時、ヴァン県警察のスアト・エキジ警察本部長の執務室がある「4月2日警察センター」を、あるPKK(クルディスタン労働者党)党員が襲撃し、警察官のハジュ・アフメト・オズチュルクさんが犠牲になった。働いていたスーパーから出て、家に帰ろうとしていたファールク・タムさん(13)とディレキ・イドラクさん(17)、そして警察官20人を含む73人が死亡した。車がリモートコントロールで爆発されたとき、街の多くの場所で爆発音が聞こえ、攻撃を実行したといわれるPKK党員のM・Oが逮捕された。攻撃の際には執務室にいたスアト・エキジ本部長には怪我がなかったことが分かった。

■テロに対して一斉にデモ行進

攻撃の後、昨日ハズレティ・オメル・ジャーミーの前に集まった2千人近くがテロに対する共同デモ行進をした。ヴァン経済委員会、ヴァン弁護士会、ヴァン・ユズンジュユル大学もこの攻撃を非難した。
(後略)

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:41076 )