ギョルメズ宗務庁長官、「ギュレン派は3つの空白をついた」
2016年08月29日付 Hurriyet 紙


メフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、ギュレン派が3つの空白をついており、これの空白とは「教育、モラル、力及び尊厳」であると語った。
 
 メフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、NTVの生放送番組でオウズ・ハクセヴェル氏からの質問に答えた。

 7月15日夜の出来事に言及したギョルメズ長官は、以下のように話した。
「7月15日の夜、私はすべてのトルコ国民と同じように、10時ごろその知らせを受け取った。我々に課された任務とは何か?ただお祈りをさせることだけではない。あの夜は危機管理カウンターを設置し、モスクからの「呼びかけ」を行わせた。友人たちと話し合ったあと、宗教関係者へメッセージを送り、ミナーレ(尖塔) へ急ぎ、「呼びかけ」を詠みながら、国民に寄り添おう、と話した。国民の諸権利を守るために「呼びかけ」を行った。朝までトルコ国内のすべてのモスクで同じことが行われた。我々国民が直面した脅威を取り除くことに僅かながら資したことを喜びに思っている。」

■自己批判は行われるべきだ

 ギョルメズ長官に対して「気をつけてください、その欺いた者たちがあなたをアッラーをもって騙さないように」という文を引用して行われた自己批判についても質問があった。宗務庁長官は、現時点ですべての組織が自己批判を行う必要性があると述べながら、以下のように話した。

「信仰はいずこに、と問うことはこの土地で生きるすべての人々が持つ権利である。以前にもクーデターを経験し、辛い思い出がある。今回のクーデターは以前のクーデターとは類似していない。自身を宗教的組織と呼ぶある集団のリーダーによって実行されている。この宗教組織は我々の喜捨を集め、盗み、 子どもたちを洗脳してここまでやってきた。宗教を使ってこの地点までやってきたのだ。国民は次のことを必ず問うべきだ。宗務庁はなぜ我々にこの危険を知らせなかったのだろうか、と。我々は自己批判を行っている。この組織は暴力について言及してこなかった。戦いを批判し、友愛を口にしてより多くの組織を扇動した。こういった構図の中すべての組織は自己批判を行うべきである。組織の首謀者は宗務庁で職務に就いた。宗務庁も自己批判を行う必要性がある。」

■宗教は品位の貶めを被った

 ギュレン派の言説は諸モスクに及ばなかったが、何人かの個人が間違いを犯した、と述べたギョルメズ長官は、「ここ3年間で孤立しているといえるだろう。この3年間で宗教は品位の貶めを被った。離間活動と戦うことは困難である」と話した。

■こうした資格を持っていることはあり得ない

 7月15日以降に行われた臨時宗教会議で取り決められた決定で、「組織の首謀者は宗教知識者として受け入れられない」との文章があったことに言及したギョルメズ長官は「知識をもつことと知識者とは別物である」と述べた。長官は、「ある人間が40年間、自身を社会に対して違う姿で伝え、黄金世代を築き上げる、という言葉をもって洗脳し、社会を手中にし、これを利用して武器を社会に対して向けさせた人物が、こうした資格を持っていることはあり得ない。そのため、臨時宗教会議でイスラム知識者がこの表現を使うことは極めて妥当である」と発言した。

■3つの空白をついていた

 将来、同じ過ちを犯さないように「損害判定」を行い、また委員会を設けて調査を行うとしたギョルメズ長官は、ギュレン派が社会の3つの空白をついていた、と述べた。この空白を「教育、モラル、力及び尊厳」と並べたギョルメズ長官は、以下のように話した。

「何が起こったのか、ではなく、なぜ、どのようにして起こったのかを考える必要がある。どのようにして起こったのかという問いに向き合うとき、この組織が我々のどの空白をついたのか、どの期待を利用したのか。我々の教育の空白をついたことが見て取れた。二重の教育を築いた。すべての点から、人々が子どもを送り出さなければいけない構造があらわれたのである。ふたつめのモラルの空白。宗教と神学は[後悔し]頭を抱えなければならない。この空白が埋められる際に宗教と神学はどこにあっただろうか。このことを考えることが必要だ。これらの空白を社会全体で閉じることが必要とされているのだ。」

■禁忌を善行とした

 ギョルメズ長官は、ギュレン派が目標達成のため、「禁忌を善行とした」と明らかにし、続けて以下のように述べた。

「援助というものが時の中で強制的費用という意味に変わっていくのが見て取れた。組織継続のために、あらゆる手法に訴えかけた。目標達成のために禁忌を善行とした。ギュレン派は、モラルという名のもとでモラルのない行為を行っていたのだ。措置という考え方で、あらゆるモラルのないことを許している。試験問題を盗むことは、すべての時代の未来を奪うことなのだ。何百万人もの人間の権利に関わるのだ。」

■3600人の関係者が休職

アンカラ(IHA)― 宗務庁長官のメフメト・ギョルメズ氏は、宗務庁内のギュレン派構造に関して、3600人の関係者を休職とした。調査は未だ続いている」と話した。

 メフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、NTVの生放送番組でオウズ・ハクセヴェル氏の質問に答えた。ギョルメズ長官は、すべての組織と教団がギュレ ン派と一緒くたにされるのは間違っていると述べながら、「7月15日以降の最大の懸念は、この過程が混乱へと変わることだ。混乱は人が殺されることよりももっと悪いことだ。この混乱のひとつは、この裏切り行為を通じてすべての組織を同じカテゴリーへ置かないことである。トルコでは組織の大部分が伝統的なものだ。すべてを同じカテゴリーにいれるのは正しくない」と話した。

■教団も自己批判すべき

 教団も自己批判を行う必要性があると述べたギョルメズ長官は、以下のように続けた。

 「同じ過ちを繰り返さないために、それぞれが自己批判を行う必要性がある。すべての[宗教的]組織から救われるために、同じ道が提案された。禁止、国営化することだ。両者とも正しくない。正しいイスラムの道から逸れないには、透明性、能力、忠実の基本にとどまるよう定めるメカニズムを構築すること[が必要だ]。そしてこれとともに自己規律を設けることだ。」

■宗務庁内のギュレン組織

 宗務庁内のギュレン派組織に関して、慎重にきちんと調査を行ったと話すギョルメズ長官は、「3600人の関係者を休職とした。調査は未だ続いている」と述べた。

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( 翻訳者:大畠梨紗子 )
( 記事ID:41132 )