ヨーロッパにあるギュレン系の学校からの生徒の著しい減少が続いているが、トルコでの緊張が自国に影響しているとヨーロッパの政治家を悩ませている。
トルコで発生したクーデター未遂ののち、デンマークではフェトフッラー・ギュレン系の学校の学生が減少し続けていることが明らかになった。デンマーク国営放送(DR)の報道によると、クーデター未遂から1か月の間に、365家庭が子供にこれらの学校をやめさせたが、その数は先週には500人を超えた。学校の職員は、親が子供に学校をやめさせる理由として、圧力や脅迫があるとしている。
ギュレン教団系の14の学校へ通う生徒の親に対して圧力と脅迫があり、また、学校のフェイスブックのアカウントでもこれらの家庭に子供をギュレン系学校からやめさせるよう呼びかけが行われ、脅迫を受けていると主張されている。これらの学校に子供を通わせ続けている家族が国賊と呼ばれているとのコメントのち、デンマークの政治家は記者の求めに応じ、見解を述べ始めた。
■平行社会を誘発
デンマークのエレン・トラネ・ノルビー教育相は、「この脅迫といじめが一刻も早く終了することを望んでいる。ここはデンマークだ。トルコでの論争や緊張がデンマークに持ち込まれることは受け入れがたい」と述べた。省として現時点ではできることはないと述べたノルビー教育相は、犯罪行為があり、あるいは脅迫を受ける家族が存在する場合、警察に訴え出るようにと述べた。
デンマークのノルビー教育相は、特定の民族を起源にもつ生徒のみがこの種の私立学校に通うことによって、平行社会の誕生を招くと述べ、「そのため、これらの学校に対してコントロールを強化した。コントロールの目的は、これらの学校にデンマークの民主主義の伝統と理念に基づいた教育をさせることである」と語った。
野党第一党である社会民主党の教育政策担当トリネ・ブラムセン報道官は、事態は心配する次元にないと述べた一方、これらのギュレン系学校を退学した生徒がデンマークの学校に転入したことは望ましいと語った。
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( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:41238 )