タイイプ・エルドアン大統領は、ニューヨークでギリシャのアレクシス・チプラス首相と会談し、クーデター計画に関与した後、ギリシャに逃 亡したトルコ軍兵士8名の状況について質問した。チプラス首相は、「ご存知の通り、クーデター計画に関与した者をギリシャは歓迎しない」と応じた。
エルドアン大統領は、第71回国連総会のためニューヨークでギリシャのアレクシス・チプラス首相と会談し、最初に、トルコクーデター計画に関与した後7月16日に軍用ヘリコプターでギリシャのデデアーチに逃亡した兵士8名について質問した。
ギリシャ政府筋によると、チプラス首相は会談の冒頭、「あなたにお会いでき、そしてお元気で何よりです。トルコにとって難しい出来事でした。我々は、最初から一貫して明白な態度を取っており、ギリシャ国民及び政府がトルコ国民、選挙で選ばれた合法的なトルコ政府を支援する、と述べてきた。民主主義と安定は 非常に大事である」。
エルドアン大統領は、即座にギリシャ首相に対し、トルコからの(クーデター後逃亡した)兵士8名引き渡しに関し、今後の処遇について質問した。チプラス首相はまず、「国際法による検証を行っており、このような状況で拙速な行動は出来ない」と述べ、「ご存知の通り、クーデター計画に関与した者をギリシャは歓迎しない」と付け加えた。
同ギリシャ政府筋によると、チプラス首相は難民危機について、トルコに財政支援を行い、EU危機が生じれば、トルコ国民に向け査証撤廃やトルコのEU加盟の見通しを支援してきたと表明した。エルドアン大統領は、キプロス問題のうち未解決問題の解決に向け努力が継続されるよう求めた。チプラス首相は、トルコ軍がキプロス島より撤退する必要がある旨、ギリシャとギリシャ系キプロスの主張を繰り返した。
■申請は中断
この間、ゲンジャイ・ビュユク少佐、フェリドゥン・チョバン大尉、メスト・フラト軍曹という人物は、アテナの亡命委員会によって、政治亡命要求が様々な理由により受領されていないことが判明した。
(逃亡した)兵士の弁護士サブルラ・トマラ氏は、亡命申請が拒否されたのは兵士1名のみであり、兵士2名の調書が記録保管所に運ばれたと主張した。 トマラ氏は、本紙に対し「月曜日、兵士2名が(亡命)委員会と面談を行い、木曜日、金曜日も継続する予定であると情報を伝えてきた。だが、水曜日、唐突に申請は中断となった、と言ってきた。木曜日の夜、ニューヨークでチプラス-エルドアン会談が行われた。(亡命)委員会の決定は私の所にまで届いておらず、内容を知らない。調書を記録保管所に運ぶことは、申請の拒否には繋がらない」と話した。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:41289 )