一部国会議員ら、大統領に書簡「FATFの要求受け入れは安全保障上、破壊的な影響をもたらす」
2016年09月13日付 Jam-e Jam 紙
【ジャーメ・ジャム・オンライン】一部の国会議員は大統領に宛てた書簡のなかで、「FATFの一方的な要求をすべて受け入れることは、〔イランの〕安全保障および政治上、様々な影響をもたらす」と記した。
ジャーメ・ジャム・オンラインがイラン国営放送通信を引用する形で伝えたところによると、イラン国会の一部の議員は大統領に宛てた書簡を発表し、その中で「FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)と交渉し、イランが同部会のブラックリストから外されるよう努力することは、好ましいことであり、かつ必要なことでもある。しかし相手側の一方的な要求をすべて受け入れることは、安全保障および政治上、様々な影響を国にもたらす」と強調した。
この書簡の詳細は、以下の通りである。
〔‥‥〕
ご承知の通り、経済財政大臣閣下は銀行取引の円滑化を目指して、FATFと呼ばれる金融活動特別部会との交渉後、イラン・イスラーム共和国体制側が履行すべき義務を、同部会に対して受け入れた。〔‥‥〕
しかし、FATFがイラン・イスラーム共和国に対して求めている要求のなかには、〔‥‥〕テロ資金供給対策法を改正し、「自由を希求する運動や外国の占領、植民地主義、そして人種主義に抗するべく戦っている集団」を例外とする内容の補足条項を、同法から除くことをイランに義務づけるものも含まれていた。こうしたFATFの要求が意味しているのは、イラン・イスラーム共和国には自らテロ組織を定義する権限がないこと、それはFATFや国連安全保障理事会に委ねられるべきだということに他ならない。
〔‥‥〕この補足条項が〔テロ資金供給対策法に〕加えられたのは、〔‥‥〕レバノンのヒズブッラーやパレスチナのハマース、そして植民地主義やテロリストたちと戦っているその他のジハード組織が、それ自身テロリストとして制裁の対象にならないようにするためだった。〔‥‥〕
大統領閣下、書簡の冒頭でも指摘したように、FATFと交渉し、イランが同部会のブラック・リストから外されるよう努力することは、好ましいことであり、かつ必要なことでもある。しかし、相手側の一方的な要求をすべて受け入れることは、安全保障および政治上、様々な影響を国にもたらすものであり、「小難を逃れて大難に陥る」とはまさにこのこと、と解される可能性があるということに注意されたい。〔‥‥〕
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( 翻訳者:OT )
( 記事ID:41324 )