生活支援協会がアダナでの季節農業従事者の子どもたちに関して用意したレポートによれば、40万人以上の子どもが農業従事者として働いている。1日11時間を超える労働の対価は、20リラである。
新年度が始まって、1ヶ月が経った。1800万人の学生が教室へと通う中、大多数のように「運がいい」わけではない学生もいる。季節農業従事者に関して調査を行った生活支援協会のデータによれば、トルコでは40万人以上の子どもが家族とともに農業従事者として働いている。この子どもたちの半分は、学校に復帰することができなかった。子どもたちの多くは毎日働いており、1日11時間近く働く者もある。その対価は、日給20リラである。生活支援協会児童保護チームは、「この仕事は子どものおもちゃではない」プロジェクトの一環として、アダナで季節農業従事者として働く家族と子どもたちと2ヶ月間を共にし、彼らの住むテントにおいて、生活や不安、夢についての聞き取り調査をした。彼らが用意した「転住する子どもたち」と題したレポートは、季節農業の農地での児童労働の実態を明らかにしている。
■兄弟たちが勉強できるように
生活支援協会児童保護チームがアダナで面会した22歳のハザル(・ルムズ)は、子供時代を農地で過ごした多くの若者の一人である。ちょうど9年間にわたって、つまり、13歳から季節農業従事者として働いている。長い間この地域に出入りしているため、彼の家族のテントは他の家族のそれよりも良い状態だ。ハザルは、8人兄弟の長男である。両親と兄弟とともに、このテントで10人で暮らしている。子どもは、4人の女子と4人の男子である。ハザルの最も小さい妹は、就学年齢に達していない。男兄弟の全てが、学校に通い続けている。3人とも15歳以下である。兄弟について話している最中、ハザルは「中学校が始まると、学費もかかり始まる」と述べた。このため、2人の妹たちと13歳から働いていることを話した。男の兄弟には学校に行ってほしいと思い、働いていると話す。この辛さを、「父は全ての息子を学ばせた。僕だけが学べなかった。あちらからこちらへと移住し、留まった」と説明した。今年高校へ入学した弟がどのように学校に通い続けているかを説明している時も、「コンヤで学んだ。シャンルウルファで学んだ。どこに行っても学んだ。ブルサで、ゾングルタクで学んだ。私たちのテントでは、合計すると正しく学んだ子どもが10人は出るだろう。何人かは全く学んでいない」と述べた。
■休みさえない
レポートによれば、労働している児童と家族の68%は毎日働いており、休みがない。24%は、週に5-6日働いている。子どもたちも含む季節農業従事者の45%が1日9-11時間働いている。45%は11時間以上働いている。季節農業従事者の70%が日給40リラ以下で働いており、老人や女性、子どもを含む一部の人々は20リラの対価で働いている。この金額は、シリア人の労働者の場合、更に低くなる。労働している児童と家族の25%は歩いて、50%はトラクターの荷台に乗って、命の危機にさらされる状況で農地へ通っている。季節農業従事者の6%が社会保険を持っている。労働災害や労働に伴う病気に対して、いかなる保障も持たない労働者は、年金の積立もできない。季節農業従事者の家族の子どもたちは、農地で働いて暮らす。5-11歳の子どもたちの34%、12-15歳の子どもたちの78%は両親のように農地で働いている。16-18歳の子どもたちに関するこの割合は、84.5%まで上昇する。
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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:41470 )