スィイルト・シュルヴァン郡の鉱山で地滑り…。鉱山の崩落事故で鉱夫16人が地下に取り残された。3人が死亡したことがわかっている。今なお地下に取り残されている13人の鉱夫については、捜索活動が続いている。鉱夫の身元が判明した。災害緊急時対策庁の発表によれば、地盤は岩のように固く、第二の地滑りのリスクによって捜索は難航しているということだ。
第一報によると、スィイルト・シュルヴァン郡のマデンキョイ銅山で起こった崩落事故で、3人の鉱員が死亡した。地下に閉じ込められた鉱夫13人救出のため、鉱山周辺の県から救急部隊・救出部隊が派遣された。現地では捜索活動が続いている。朝になると、崩落の状態を確認するためにドローンが飛ばされた。
■鉱夫16人の身元判明
鉱夫の救出活動が続く中、崩落が起こった際に作業機械で働いていて地下に取り残された16人の身元が発表された。公式情報では、死亡した3人と共に、地下に取り残された16人の住所氏名が明らかにされた。それらは以下の通り。
サヴァシュ・クズルカン:掘削作業員(ディヤルバクル)
ケレム・アラト:掘削作業員(シュルヴァン郡デリンチャイ村)
ムラト・アント:掘削作業員(シュルヴァン郡マデンキョイ)
イブラヒム・クルンチ:掘削作業員(スィイルト)
カスィム・タリ:掘削作業員(ディヤルバクル)
シェフィキ・トゥンジェル:掘削作業員(バトマン)
セダト・ブルト:岩盤作業員(シュルヴァン郡オトルク村)
アブドゥラフマン・ソンメズソイ:岩盤作業員(バトマン)
レシト・ジャン:トラック運転手(スィイルト・クルタラン郡)
マフムート・バトゥナク:トラック雲梯主(シュルヴァン郡ヤタアン村)
ヌスレト・ベヤズアルマ:トラック運転手(ヴァン・エドレミト)
ヤヴズ・ユルドゥズ:トラック運転手(シュルヴァン郡)
イスマイル・テキン:トラック運転手(スィイルト・エルフ郡)
アブドゥルバキ・アイドゥン:トラック運転手(スィイルト・エルフ郡)
災害時緊急対策庁(AFAD)の書面による発表では、昨日21時7分に起こった鉱山の崩落事故で16人が坑道に取り残されたということがわかった。AFADの隊員が、地下に取り残された人々の捜索・救出活動を即座に開始したと言われる一方、関係するすべての組織が動員された作業は途切れることなく続けられているという。
事故発生の直後から現地の状態を追うAFADのメフメト・ハリス・ビルデン長官は、6時10分にシュルヴァンに到着し、捜索地域での指揮を始めたとされている。坑道では3人の死亡が確認され、未だ地下に取り残されている13人の捜索活動が、合計90人に及ぶ部隊によって続けられているということだ。
経験を積んだ他の県のAFAD部隊が現地に急行するため、ヘリコプター2台と飛行機1台の援助がなされ、さらに18台の車両と災害救助犬3匹が捜索に加わったということがわかった。
■二次災害のリスク、捜索難航
発表では、地盤が固く、二次災害としての地滑りの危険があること、そのために捜索・救出活動が難航するであろうとされており、AFADの事故現場作業が一地点で整理され、また情報伝達をきちんと行うために、鉱山に「AFAD情報本部」を派遣することが明らかにされた。発表では、地下に取り残された人々の救助のため、関係するすべての機関が動員されたとされており、事故現場を明るくしてエネルギー補給を満たすためにエネルギー天然資源省に、幾つかの拠点を設けるために交通海事通信省に、現場の安全確保のために内務省に、心理社会的な支援活動開始のために家族社会政策省に命令が行き渡っているとのことだ。事故現場に滞在する隊と鉱夫の家族らに対する必要物資の供給も考慮されていた。こうしてトルコ赤新月社は職員12名、 毛布150枚、救護車1台、食料200人分、救護テント2つを現場に送った。温かい食事に対する需要も、近い間に満たされるという。
■鉱山会社の発表
パルク発電・鉱業開発株式会社は、スィイルト・シュルヴァン郡のマデンキョイ銅山において、第一報によると、大量の降雨によって崩落が発生し、現地では今なおさらなる地滑りの危険があるため、鉱山の生産活動を中止したと発表した。同社の広報部(KAP)において、「わが社がスィイルト・シュルヴァン郡に保有するマデンキョイ銅山において、第一報によると、大量の降雨によって崩落が発生した。危機対策室が設置され、活動を続けている。現地では引き続き地滑りの危険があるということを考慮し、同銅山内での生産活動を停止した。状況は人々にお知らせする」との発表がなされた。
■昨夜何が?
スィイルト・シュルヴァン郡のマデンキョイにある、パルク発電・鉱業開発株式会社が運営する銅山で、昨日20時30分ごろ崩落が起こった。3交代で15人を一隊とする作業が行われる鉱山では、坑内の斜面で崩れ落ちた何千トンもの土砂と岩石の破片が鉱山に押し寄せた。事故の際、多くの鉱夫が地下に取り残された。
崩落事故の報せが当局に伝わると、ディヤルバクル、スィイルト中心部、シュルヴァン郡から数多くの救急隊・捜索救助隊が現場に派遣された。スィイルト県のビュンヤミン・クシュ副知事は、現場に急行し、捜索救助活動を指揮した。現地からの第一報によると、捜索救助活動によってこれまでに3人の死亡が確認されたとのことだ。現場では鉱夫13名が地下に取り残されたということがわかり、地滑りが時折生じるために捜索救助活動は難航している。
■県知事府の声明
スィイルト県知事府が今朝出した書面による発表によると、シュルヴァン県の銅山で昨夜起こった崩落の後、捜索救助活動が続けられているという。昨日の事故の後、鉱夫1人の遺体が収容され、事故に巻き込まれた場所がわかっていた2人についても今朝遺体が収容された。発表では以下のように述べられている。
「2016年11月17日、わが県のシュルヴァン郡マデンキョイの私営の銅山で作業中に発生した崩落事故により、取り残された13人の鉱夫の捜索救助活動が、日が昇るとともに急ピッチで進められている。捜索救助活動では、(2人の)鉱夫の死亡が確認されている。スィイルト、バトマン、ディヤルバクル、ヴァン、エルズルムのAFAD捜索救助隊、保健省の国家医療救助部隊、赤新月社、鉱山会社の捜索救助隊、軍警察の捜索救助隊、救助犬をともなう捜索隊も捜索活動に加わっている。捜索救助活動は、スィイルト県のムスタファ・トゥトゥルマズ知事、AFADのハリス・ビレン長官、エネルギー省関係者らが事故現場で協力することで進められている。事故に関する最新の状況は随時お伝えする。」
■崩落の原因は大雨
発表では、崩落の原因が大雨だとされており、また周辺の県から多くの捜索救助隊が事故現場へ向かっていることが述べられている。発表は以下のような内容である。
「同地方の諸県から集められた捜索救助隊も事故現場へ派遣されている。事故現場では地滑りの危険が続いているため、AFAD、赤新月社、保健省、会社関係者、軍警察の協力の元、制限付きで作業が進められている。崩落の原因は大雨であるとされており、その原因に関する調査が続いている。
捜索救助活動は、スィイルト、バトマン、ディヤルバクル、ヴァンのAFAD捜索救助隊、保健省の国家医療救助部隊、赤新月社、鉱山会社の捜索救助隊、軍警察の捜索救助隊が参加して続けられている。AFADエルズルム捜索救助隊は、程なく事故現場に到着する。」
■以前にも崩落
ところで、同じ現場で7月25日にも崩落が発生しており、死者はいなかったもののトラック6台と作業機械2機が地下に埋まった。
■首相が情報を得る
首相府関係者からの情報によると、ユルドゥルム首相は、崩落事故と、それによって鉱夫が閉じ込められた件について、関係閣僚と電話で連絡を行った。ユルドゥルム首相は、掘削と捜索救助活動に関して閣僚から情報を得た。
■ドローン・ヘリコプターを使用
事故を引き起こした崩落は、日の出とともに全容を現した。
崩落を引き起こした破壊を確認するため、ドローン・ヘリコプターが飛ばされた。近隣県から招集された部隊も活動に加わっている。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:41619 )