ロシア大使暗殺、残された10の謎
2016年12月20日付 Cumhuriyet 紙
1.メヴリュト・メルト・アルトゥンタシュ機動隊員が、在アンカラのロシア大使、アンドレイ・カルロヴ氏に武器を用いて襲い、カルロヴ大使は命を落とした。暗殺 について早急に解明されなければならない謎が残った。このアンカラのロシア大使、アンドレイ・カルロヴ氏暗殺事件の裏で解明が急がれる謎とは?
2.事件のすぐ後に、速報メディアや情報通を筆頭に、暗殺犯がフェトフッラー派テロ組織メンバ―であることや、KPSS試験を盗んだ容疑者であるとさえ記していた。これほど早急に伝播したこの情報が正しいとすれば、数千もの警察官が任務から外されている中で、アルトゥンタシュはなぜ在職のままだったのか?
3.アルトゥンタシュが7月15日のクーデタ未遂時にも、2日間の休暇許可を取得していたという情報は本当なのか?クーデタ未遂後、その日に休暇許可を得ていた全警察官について調査を行ったら、アルトゥンタシュについての調査の結果はどのようになっただろうか?
4.2014年後、フェトフッラー派警察の代わりに公正発展党(AKP)メンバーを配属する動きの中で、警察組織に任用されたメルト・アルトゥンタシュは、警察内で組織されているヌスラの暗殺部隊に入ることはできたのだろうか?
5.暗殺犯はなぜ殺されたのか?単独犯とされているアルトゥンタシュは、大使に11弾撃ち込んだ。僅かな弾数が残っていた。にもかかわらず、数十名の警察官が参加していた作戦で、なぜ生きたまま捕まえなかったのだろうか?警察官は、この種の作戦に向けた教育を受けないのだろうか?
6.アメリカ大使とイスラエル大使の他の全大使は、護衛なしで行動していたといわれている。アレッポ陥落の後に、ロシア大使館の前で大規模なデモが生じていた。ロシア関係者が標的となりうることは誰もが知っていた。公開である展覧会に大使の安全を守る責任のあるトルコは、なぜ距離をおいてであれ、安全対策を取っていなかったのか?
7.カルロヴ氏の死亡事件から、ロシアは30分後に発表を行った。大使の死亡を発表するのに、(トルコ)政府はなぜ3時間も待ったのか?
8.事件の後、大使が殺害された展示場がある地区で厳重な警戒体制が敷かれていたにもかかわらず、早朝4時ごろにどうやって手にポンプアクションライフルを持った人物が、アメリカ大使館の目の前で発砲できたのか?
9.スレイマン・ソイル内務大臣は今回は辞職を考えていたのか?
10.トルコの諜報情報の脆弱性は世界中で繰り返し語られるようになった。ハカン・フィダン国家情報機構長官は、辞職を少しでも考えていないのか?
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田中浩太郎 )
( 記事ID:41799 )