トルコ、ロシアそしてイランの政府高官らがモスクワでシリア問題解決に関して集合した。まず、外務大臣のメヴリュト・チャヴシュオール氏とロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣が会い、ロシアの在アンカラ大使、アンドレイ・カルロイ氏が殺害された件について言及した。ラヴロフ氏は、「テロは勝利しない」と述べた。一方で3国がシリアの政治的解決のため保証となるだろう。
トルコ、ロシア、イラン3国の外務大臣と防衛大臣がシリアの政治的解決のためにロシアの首都、モスクワに集合した。会談の前に、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣とロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は暗殺の犠牲となったロシアの在アンカラ大使、アンドレイ・カルロイ氏を追悼する場所に花を供え、両大臣そろって会見を行った。
■トルコに感謝している
ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は「昨日の(一昨)晩にロシアのウラジミル・プーチン大統領が述べたように、テロに対してより効果的に闘うことが必要である。3者会談は、シリアでの解決と人道上の悲劇を終わらせることに貢献すると考えている。テロは勝利しない。トルコ政府には、我々の大使暗殺後に迅速に行動していただき、改めて感謝を述べる」と述べた。
■(ロシア大使の)名を通りの名前にする
ラヴロフ外相のあとに話したチャヴシュオール外務大臣は、ロシア側に深い悲しみと哀悼の意を再度のべた後、「カルロブ大使はよい外交官であることに加え、よき人でよく知る友達であった。テロがここ最近行われた進展を目標を定めているのは明らかだ。しかし、トルコとロシアはこの狡猾で裏切りを望む層の計画の実現を許さない。この裏切り行為のテロの背後に誰がいるのかを共に明らかにするだろう。(カルロブ氏の)名前を我々の心に留めるだろう。そして大使館がある通りに彼の名をつけよう」と述べた。
■「我々は立ち止まらない。」
モスクワでの3カ国シリアサミットで外務大臣と防衛大臣らの会談が実現した。ロシアの防衛大臣、セルゲイ・ソイグ氏は「アンドレイ・カルロブ氏の残虐な殺害はシリアで国際テロ組織に対して我々が進めている戦いに関係している。我々の大使を殺した国際テロ組織の複数の層は、自分たちの論理で我々にこのように復讐を果たしている。だが我々は立ち止まらない。シリアに現れる動向を見守り続ける。トルコの防衛大臣もお客としてきて、この歩みに協力してくれ、感謝する」と述べた。ロシアのRIA通信によると、フィキリ・ウシュック防衛大臣も「東アレッポが戦闘員から解放されるよう成功裡に作戦を続けているのを目にしている。アレッポから反政府勢力とその家族が子供たちと共に救出されているといえよう」と述べた。
■ザホロバ氏、フェイスブックを非難
トルコとロシアの外務大臣の会議では涙をこらえきれなかったロシアのマリヤ・ザフロバ報道官が「私は後から撃つ者たちを好まない」とのカルロブ氏の言葉を自身のフェイスブックで共有したのをサイトは削除した。フェイスブックに抗議の意を示したロシア報道官が「これは検閲ではない。情報による陰謀である。フェイスブックはイスラム国(IS)のために働いているのか?」と述べた。
■3カ国は保証となる
モスクワでトルコ、ロシア、イランが集まったサミットでは、この3カ国がシリアの平和プロセスの保証となるとの表現を含む声明のもと合意した。ロシアのラヴロフ外相は、トルコ、ロシア、イラン三か国がシリアでの危機に対し解決を見つけるために対処すると明記した共同声明を受け入れたと述べた。ラヴロフ外相は、3カ国がシリア政府と反政府の間の合意に協力する用意があるとし、サミットに参加したすべての陣営がシリア領土の保全を訴えたと強調した。ロシア外相は、3カ国がアレッポ[に留まる人びと]の避難が実現されるよう影響力を行使し、このプロセスが多くても2日以内に完了すると述べた。
■主な項目
ロシア‐トルコ‐イランのシリア共同声明の主な項目は以下である。
1、3カ国は、シリア政府と反対勢力の間で行われる合意の保証になる
2、3カ国は、シリアで頓挫している政治的解決の道を再び開く点で共に奮闘する
3、3カ国は、アレッポだけではなく、シリア全領土で恒久的停戦を確保するために奮闘する
4、3カ国はシリア危機では軍事的手段による解決はないという点で同意見である
5、アスタナ(カザフスタン)で和平交渉が始められる
6、3カ国は、シリアの全領土の保全に同意しており、これが破綻しないよう努力する
7、国連がテロリストと宣言しているイスラム国(IS)、ヌスラ戦線と彼らに関係するテロリスト集団と共同して闘う
(共同声明では民主統一党/人民防衛隊、シリアでの和平交渉過程での彼らの役割に就いて言及されなかった)
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( 翻訳者:西田夏子 )
( 記事ID:41801 )