ロシア大使暗殺犯の家族の証言「警察官になってから宗教的になった」
2016年12月22日付 Cumhuriyet 紙

ロシアのカルロフ大使を暗殺した警察官のアルトゥンタシュ容疑者の家族が語った。

アンカラに駐在するロシアのアンドレイ・カルロフ大使の暗殺を実行した、メヴリュト・メルト・アルトゥンタシュ容疑者の母親であるハミディイェさんと父親のエスラフィルさんの供述が明らかになった。父親のエスラフィルさんは、息子はアンカラで共同生活していたセルジャン・Bと親密になったのちに、行動が変わり始めたと述べた。


アイドゥン県警察本部テロ対策本部で証言し、事件当日に息子と話したという父親のエスラフィルさんは、「息子は、今日は仕事なのかという私の質問に、休暇をとっていて、商店街を回ってご飯を食べると答えた。息子は母親と私に毎日、そうでなくとも2日に1回は電話をかけてきた。だから、この電話でもこうした会話だった。会話の中で異常な点は見られなかった。息子がこのような事件を起こすとは信じられない。まだ彼がやったとは信じられない。息子はこんなことはしない」と述べた。

■ 「警察官になってから礼拝に熱心になった」

父親のエスラフィルさんは、息子はイズミルにあるリュシュトゥ・ウンサル警察学校に合格した後、S. B.というイニシャルの生徒と懇意になったと述べ、「私の知る限りでは、テロ組織、教団、宗教組織には一切所属していない。だが、警察官になってから礼拝に熱心になり、内向的に、無口になっていった。イズミルの警察学校に通っていた時、最も懇意になった友人は、セルジャン・Bという人物だった。さらに、警察学校を卒業する時に、配属先を選べるのならイズミルに残れと言ったが、セルジャンがアンカラに行ったといってアンカラを選び、この人物とアンカラで同じ家に住んでいた」と語った。

母親のハミディエさんには、「メヴリュト・メルト・アルトゥンタシュ容疑者にいつ会ったのか、事件に関して自身の情報を明かしたのか、あるいは暗にいわれたことがあったのか、何かテロ組織や宗教団体、教団に関係を持っていたのか」が、問われた。
母親のハミディエさんは、事件当日、16時30分ごろに息子が電話をかけてきたと述べ、証言を以下のように続けた。

「その時私は人の家でお客になっていた。息子は私に、『お母さん何しているの』と尋ねた。私は、人の家でお客になっているから、時間ができたらかけなおすと伝えた。『わかった。気を付けてね。私のことを許してね』と言い残して電話を切った。家に帰って、家族とご飯を食べた。電話をかけると、息子の電話はつながらなかった。これが19時30分ごろだった。そのあとアンカラで息子が前の家で一緒に住んでいた、機動隊員のセルジャン・Bに電話をかけたが、セルジャンは電話に出なかった」

母親のハミディエさんは、息子は警察の採用試験の勉強をしているとき、塾には一切通わなかったと述べ、「息子がテロ組織に関与していたとは全く聞いていない。息子は、内向的で無口なおとなしい子だった。この暗殺事件の実行に関して私には何も言わず、仄めかしもしなかった。こんな事件が起きることは全く知らなかった。もし知っていたなら、やめさせるために何でもしたし、警察に情報提供もした」と語った。

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( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:41811 )