新カリキュラムが記者会見で明らかになった。国民教育省のイスメト・ユルマズ大臣と省関係者らによって新カリキュラムが発表され、その詳細は多くの変更を含んでいる。新カリキュラムは次学年度以降適用される予定だと明らかにされており、初めの段階では1年・5年・9年の生徒に対して適用されるという。イスメト・ユルマズ大臣が発表したカリキュラムの変更とその理由は、以下に詳述する。
国民教育省のイスメト・ユルマズ大臣は新カリキュラム案を発表し、「次の教育年度から、1年・5年・9年の生徒は新カリキュラムに沿って教育課程をスタートする。今年、来年、そしてさらに後の年において、この変更ゆえにTEOG、YGS、LYSの試験に違いが生じることはない」と述べた。 発表で述べられた他の内容は以下のようである。
国民教育省のイスメト・ユルマズ大臣が参加した「教育プログラム更新通知会議」が始まった。ユルマズ大臣は「53の異なる授業プログラム案が準備された。 すべての人々が2月10日までにその希望を我々に伝えるべきだ」と述べた。同大臣は「次の教育年度以降、1年・5年・9年の生徒が新カリキュラムに沿って教育課程をスタートする。このため、来年、そしてさらに後の年において、この変更ゆえにTEOG、YGS、LYSの試験に違いが生じることはない」と述べた。ユルマズ大臣は、生徒に対して学期間の休みに宿題が出されるべきではないと述べ、「宿題が出されないよう求める。生徒たちが自身を豊かにする本を読んだり、映画を観に行ったり、文化的な場所へ行くような活動をすることを望んでいる。休日に補習はない。休みは休みだ」と述べた。
国民教育省のイスメト・ユルマズ大臣による発表の主たるものは、以下のようである。
世界の国々における教育システムと比較が行われ、この案は1000人を超える人々によって準備された。2017年2月10日まで、教師、保護者、教育に関して意見のあるすべての人の提案を待っている。プログラム案はhttp://xn--http://mufredat.meb.gov.tr/からアクセスできる。また、教師、市民社会組織に対しても書面の形で発表する予定だ。彼らもウェブサイトやEメールで参加できる。すべての人々がいかなる制限も受けないよう、これからも意見の交換を求める。2月10日以降は投票を行い、2017年~2018年に使用する教材の準備期間を終える。ここでは様々な意見を内包する、これが民主的な手続きである。異なる53の科目の案が発表され、生活知識、国語、人権、国民意識、哲学、物理、化学、数学、音楽がある。初等・中等教育については、宗教・道徳の授業案も近日中に発表される。
■授業数はまだ明らかにならず
授業数に関しては、我々の同僚が調整しているが、最終的な発表は行っていない。次の学期には発表が求められるので、参考となる情報を提供しよう。しかし参考となる情報に関しても、教師の柔軟性を保証する。授業数に関してはまだ発表していない。なぜなら、全ての教師あるいは教科が、自らの授業時間増加を望んでいるからだ。このことは、同じ教科の教員数増加とも密接に結びついている。最適な決着点を見つけようと努力している。
授業時間の減少以上に、経済協力開発機構諸国の平均を見ると、トルコの授業時間は他の国より少ない。よって、授業時間を減らすことは論外であり、結果として中身を簡略化し減少させることがより妥当だと考えている。
世論に対して発表が行われた。議題に上がっている授業の中には、アタテュルク主義や革命史がある。この問題についても、国民の参加を望んでいる。案を検討したうえで、皆さんが自身の意見を述べてほしいし、その後試案を公開する。科学的でない手法のその先は暗いものだ。我々は、科学が何と言おうが、それに従う。教育プログラムに関しては、1月13日に公開した。今日、各県の国民教育局に文書を送った。1月13日から1月20日の間、各郡の教師がそれを検討する。市民社会組織が意見を提出する期限は2月6日だ。2月20日になると、教育委員会が教科書の執筆時期に入る。
■休日に補習はなし
生徒に宿題は出されない。宿題を出さないよう望んでいる。自らを豊かにするような本を読んだり、映画を観に行ったり、文化的な場所へ行くような活動をするよう望んでいる。見たり行ったりした場所について、学校が始まった時に友達に説明するようなことがより正しいと言っているのだ。学期間の休みに宿題はない。休みは休みだ。
■準備学級と就学前教育について調整中
この変更は1年・5年・9年の生徒に対して適用される。来年には2年・6年・10年の生徒についても変更を行う。5年生が準備教育になること関する調整と就学前教育に関する調整を続けている。カリキュラムにはこれらに関する内容はない。
■現在のカリキュラムの欠点は何?
トルコ資格枠組みという概念がある。この枠内で、我々が生徒に何を求め、大学生が自分たちに何を期待し、人生は子どもに何を求めているのか?これに留意したうえで、生徒が得る必要のある能力は何か?資格枠の中で定義されている8つの資格がある。母語でのコミュニケーション、他言語でのコミュニケーション、科学技術的な能力、学習について学ぶこと、国民的・市民的な成熟、自発性、起業精神、文化的表現、である。生徒が学ぶことを学ぶよう求めている。自らに自信を持ってほしい。自らの欠点や失敗を直視し、他の者もこうした誤りを犯しうることを知って欲しい。我々の子供世代が、次の時代の要請に対応できるような能力を身につけられるよう望んでいる。
プログラム案を公開した理由は、その欠点を検討し、それらを改善することだ。あなた方はこれを俎上に置き、生徒に対してどのような利益があるか述べることができる。このことを、教員、校長、教育に携わる全ての人は発言してほしい。国民教育省の教本のような考えはない。国民教育省としては、いかなる教本も作成しない。いかなる教師も教本に頼らず、推薦しないし、入手を求めないよう望む。しかし教本の入手をより正しいと思い、明確な枠を設けることを求めている人もいる。同僚たちがこれについて作業を行っている。どちらが正しいか精査する。しかし教本とされて、その中にサブリミナルなメッセージが内包されていれば、これを文章の中から除く。
■なぜカリキュラムを更新した?
世界のグローバル化と我が国の政治・社会・経済・科学・技術面での目まぐるしい変化と発達は、新世紀において社会が新たな人材に求めるものを変えた。基礎知識と能力と共に、情報化時代と呼ばれる現在において生徒が持つことを求められる知識・能力・考え方に関して意識を伸ばし、これらを得て、生活の様々な領域に応用できるような道具や基盤を持つことが不可欠である。このため、以下のような理由に応じて更新作業がなされた。
・個人と社会の変化の要請
・教育の質を向上させる必要性
・科学、技術、学習と指導の方法、理論と戦略において近年なされている調査と活動を実行に移す変化と発展
・国内的、国際的な評価で使用される基準と、我が国に対するこの評価の結果
・発展プラン、第64代政府計画のアクションプラン(第130号・132号アクション)、第65代政府計画(2017年中間プログラム)、2014-2019国民教育省戦略計画、OECD教育レポート
・現行教育プログラムが専門知識の点から見て過剰であるため、「教育と指導」が指導の側面にのみ重点が置かれ、教育の側面には十分な時間が与えられていないような点を念頭に置き、時代と社会の要請に応えていく手段と高レベルの認識能力を持ち、この能力を生活の様々な場面で使え、国内・精神・ 国際的な価値に習熟しながら、この価値を自らの態度と行動に移せるような個人の育成にとってプラスとなるよう、教育プログラムを改定した。
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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:41960 )