北キプロス大統領、国連調停案に反対
2017年01月13日付 Hurriyet 紙


北キプロス・トルコ共和国(KKTC)のムスタファ・アクンジュ大統領は、スイスのジュネーブで行われたキプロス協議で[キプロスの]ギリシャ側が提案した領土案を容認できないと明らかにし、次のように話した。「全く容認できる領土案でなく、これを受け入れる唯一人のキプロス系トルコ人はいない」と話した。

アクンジュ大統領は、国連ジュネーブオフィスで開催された記者会見で、キプロス問題を解決するために国連の監督の下、10日(火曜)始まったジュネーブ協議と昨日12日(土曜)開催された国際会議について見解を述べた。

キプロス協議で技術的課題を話すために1月18日に開催される会議で、交渉人オズディル・ナミ氏が自身を代行するとした同大統領は、双方ともに保証人代表者が会議に出席すると明らかにした。「キプロス・トルコ側を代表して20ヵ月続けているこの交渉の最終段階まで来た」と話す同大統領は、まだ解決に至らない問題があるが、この問題は最終段階で解決するだろうと述べた。

■「またとない機会」

アクンジュ大統領は、「5者会議は終わったが、未解決の課題もあるというのは本当ではない。解決プロセスは先の見えない路に委ねられなかった。1月18日に始まる作業のすぐ後で、さらに上のレベルで第二会議を実施すること決まっている」と述べた。保証人と安全問題のほかに別の問題も並行して話し合い、問題はもはや遅延すべきではないとし、次のように続けた。「これまでやってきたプロセスが失敗に終わるのは、大きな間違いである、またとない機会であるかもしれないからだ」と述べた。

■両国で領土提案を「認められない」

ジュネーブでの協議の最終日にも両国が提出し、国連の鉄の金庫に納められた地図について触れたアクンジュ大統領は、次のように述べた。

「両国は自らが準備した領土案を出し、地図は国連に提出し、金庫に納められた。この点で、あることを強調したい。[キプロスの]アナスタシアディス大統領は我々の提案を認めないことを書面で国連事務総長に伝えた。同様の形で我々もギリシャが提案した領土案がキプロス・トルコ共和国国民に与える大きな障害に注意を払いながら、これを受け入れられないものと判断し、我々の決定を国連事務総長に書面で送った。」

アクンジュ大統領は、50年間キプロス問題の解決に期待し、次の水曜日に行われた会議までじっと待つ必要があると明らかにし、次のように続けた。

「我々に注目する国民に伝えるが、心配しないように。キプロス・トルコ国民が国際法の範囲でもはや当然の立場を手にし、キプロスの中で政治的に同等の存在のひとつとなり、次の世代が更にもっと良い条件で暮らせるように、大いに努めており、大いに闘っている。このためにもちろん相互の歩み寄りが必要となろう。しかしそのための相互措置が妥協により実を結ぶ際に、誰も不満を抱かないようあらゆる措置を講ずべきことをも、ここで強調しておきたい。」

■交替大統領制が必要である

アクンジュ大統領は、交替大統領制についての条項が絶対に協定書に含まれる必要があり、さもなければ協定書に署名をしないと強調して、次のように見解を述べた。

「交替大統領制について長い間話してきたが、この問題はキプロスのトルコ系住民が政治的な同等性をもつという意味とならねばならない。交替大統領制は和解協定書で必ず含まれなければならない問題だ。もしこのような問題が協定書になかった場合、私はこの協定書をキプロス・トルコ国民の国民投票に諮るものと見ることができないし、このような協定書には署名もしない。これは非常に重要で明白な問題である。」

■これを容認するキプロス・トルコ人はいない

アクンジュ大統領は、ジュネーブ協議の最終日に提出された領土地図の詳細について質問を受け、ギリシャ側が提出した領土案ならびに当問題に対する態度は容認できるものではないと強調した。同大統領は、次のように続けた。

「アナスタシアディス大統領が地図を調査に来た際に一通の手紙を携えていた。我々の地図を見ないうちに手紙を用意していた。実情はこうである。その瞬間、我々も大統領にこれを容認できないと述べた。事実、容認できないものであり、これを認める一人のキプロス系トルコ人もいないだろう。明朝、我々の手紙を事務総長にエスペン・エイデ氏を通じて送った。抗議ではなく、容認できず、支持できないのだ。ここまで話すことが出来るが、これ以上は話す必要がない。」

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( 翻訳者:尾形知恵 )
( 記事ID:41963 )