教科書改定に反発の声、「アタテュルクへの愛は消せない」
2017年01月17日付 Hurriyet 紙


新カリキュラムで「イスメト・イノニュ」の項目が削除されたことについて、孫のギュルスン・ビルゲハン共和人民党(CHP)所属国会議員が以下の発言で反発した。「この国民の心からのアタテュルクへの愛を消すことはできません」。

国民教育省が準備し提示した新カリキュラムにおいて、現代トルコと世界史コースの教育プログラムの「第二次世界大戦」について改正がおこなわれ、「イスメ ト・イノニュ」の項目が削除されたことに対し、孫のギュルスン・ビルゲハン共和人民党(CHP)所属国会議員が反発した。

トルコ大国民議会(TBMM)で記者会見をおこなったビルゲハン国会議員の「自分のことをアタテュルク、イノニュの子孫と見なす人たちの不快感を口にしたいと思います」と始まった発言の要旨は、以下の通りである。

■「アタテュルクへの愛は消せない」

「これらのことは、私たちの政治史において以前に試みられ、結果を得なかったものです。実際、最終的には明らかになりますが、この国民の心からのアタテュルクへの愛を消すことはできません。世界で最も訪問されている記念碑は、アタテュルク廟です。アタテュルクに手を付けられない人びとが、最も近い親友イスメト・イノニュを標的にするのは新しいことではありません。しばしば、国民指導者の時代が問題となりますが、それに終止符を打った人物がイノニュであるとは語られません。地位を捨て野党となり、そのことを政治生命の中で最も重要な成果としてみる他の指導者はいません。一党制から複数政党制への移行という大胆な体制変換だったのです」。

■「侮辱ではなく、呪い」

ビルゲハン共和人民党所属国会議員は、この件に関しソーシャルメディアで人々に以下のように反発した。「ソーシャルメディアでも、 亡くなっているトルコ共和国創設者らに対する憎悪キャンペーンが続いています。共和国の創設者に対する侮辱は野放しにされる一方、今日の為政者への批判は大きな罪とみられています。以前に内務大臣に質問主意書で当の国家偉人のことを尋ねましたが、もちろん返事をもらえません。アタテュルク、イノニュ、国民闘争の英雄たちに対し批判していませんが、侮辱でさえないが、時折、呪いがかけられる。しかし、追求されないままです」。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:41980 )