トルコ・ギリシャ 批難の応酬
2017年02月03日付 Hurriyet 紙


外務省広報官ヒュセイン・ミュフテュオール大使は、朝行った発表で、ギリシャが行ったエーゲ海における軍事降下演習に関するギリシャ・メディアのニュースに関し、「イスタンキョイへ対するこの訓練は国際法に明らかに違反している。我が国のエーゲ海に対する政治的・法的立場に沿って、必要と見られる手続きをこれから取っていくことを辞さない」と述べた。夜にも、ギリシャから新たな発表があった。ギリシャのニコス・コツィアス外相は「トルコは、最良の隣人がギリシャであることを理解するべきであります。時々トルコは、関係発展に寄与しない ような行動をとります」と言った。外務省は、ギリシャ国防相パノス・カメノスの声明に対して強い反発を見せた。

外務省のミュフテュオール広報官は、ギリシャのエーゲ海における軍事降下演習に関するギリシャ・メディアのニュースに関して、自身に向けられた質問に答えた。ギリシャがイスタンキョイへ対して行った訓練が、国際法に明らかに違反していると強調し、以下のように述べた。

「ギリシャのメディアで、ギリシャ特殊部隊に属するとされる落下傘部隊が昨晩イスタンキョイ(コス)島に降下訓練を行ったことがニュースになりました。1947年のパリ平和条約は、非武装化するとの条件でイタリアからギリシャへと移譲されたイスタンキョイ(コス)島ではいかなる軍事訓練行動も禁止しています。

したがって、イスタンキョイへ対するこの訓練は国際法に明らかに違反しています。これに則り、隣人であるギリシャへ、緊張関係へ導き、それが高まる可能性のある一方的な、国際法から外れた、乗り切ることのできない行動を取らないように要請しています。我が国の、エーゲ海に対する政治的・法的立場に沿って、必要な手段をこれから講じていくことを辞さないと表明いたします。」

■ギリシャからトルコに対する声明

ギリシャのニコス・コツィアス外相は「トルコは、最良の隣人がギリシャであることを理解すべきであります。時々トルコは、関係発展に寄与しない ような行動をとります」と述べた。

コツィアス外相は、ギリシャのラジオ・アルファへ対してエーゲ海に生じている緊張とトルコ−ギリシャ関係を論評した。

コツィアス外相はトルコがエーゲ海で軽率な行動をとっているとし「トルコは、最良の隣人がギリシャであることを理解すべきであります。時々トルコは、関係発展に寄与しないような行動をとります。このことをNATO、EU、国連安全保障理事会の関係者たちと情報共有しました」と語った。

コツィアス外相は、ギリシャが、トルコで発生したクーデタ未遂事件を即座に批判したことに触れ、ヨーロッパの指導者たちが、交渉のチャンネルを開けてトルコとの間に発生している問題と可能な解決法について話し合うことに前向きであると説明した。

同外相は、エーゲ海で発生している緊張は過去に発生したほど大きなものではないとし、「エルドアン政権時代にエーゲ海で『緊迫した事件』は全く発生しませんでした。不意に『緊迫した事件』が発生しないよう交渉のチャンネルを開けておく必要があります」と語った。

また、アテネもまたトルコと常に良い政治経済関係を築こうとしてきたとし、緊張が取り除かれるよう交渉のチャンネルを開けておくことが必要であると付け加えた。

■チプラスからカルダク島嶼に関する会見

EUの会議が行われたマルタで、記者会見を行ったチプラス首相は、以下のように述べた。

「エーゲ海で帰属がはっきりしていないグレーゾーンなどありません。よって、ギリシャはヨーロッパと国際法に沿って全ての問題を解決すると決めています。対話、協同を欲しているということで、注目される行動ではありません。ギリシャは相手側により侵害された国民の権利を、国際法と欧州法に沿って守ると決めています。」

■外相からギリシャの大臣へかなり強い反対

トルコは、ギリシャのパノス・カメノス国防相がギリシャのテレビ番組で行ったインタビューでトルコとレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領に関して行った発言を非難し、「これほど配慮も良心もなく、国際社会でもっとも基本的なマナーすらも無視し、不法移民問題における両者の基本的な取り決めを理解していない人物が、全世界と地域が経験する困難な時期に、ギリシャ国防相の肩書きを持っていることはなんという不幸でしょうか」とコメントを発表した。

外務省の書面による発表では、カメノス国防相が2月1日にあるギリシャのテレビ番組で受けたインタビューで「彼の表現、方法、事実に全く則さない発言を遺憾に思う」と明らかにした。

トルコとエルドアン大統領に関してカメノス国防相が述べた「無根拠、不当、倫理観のない発言」を批判し、それが自身に跳ね返るとした声明では、以下のように述べた。

「これほど配慮も良心もなく、国際社会でもっとも基本的なマナーすらも無視し、不法移民問題における両者の基本的取り決めを理解していない人物が、全世界と地域が経験する困難な時期に、ギリシャ国防相の肩書きを持っていることはなんという不幸でしょうか。ギリシャの指導的立場に立つ人物たちが今一度、立場に相応しい行動をとり、2国間で進めていた協力に対して害を与えるような発言を慎むよう求める。」

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( 翻訳者:岩田和馬 )
( 記事ID:42109 )