ロウハーニー師とアサド大統領の電話会談「イラン国民はシリア国民の側にいる」
2017年04月09日付 Hamshahri 紙


 ロウハーニー大統領は、アサド氏との電話会談で米国によるシリアへの武力侵攻を糾弾しつつ、「イラン国民は、テロリズムとの戦闘とシリアの領土保全に、これまで同様シリア国民とともにあり続ける」と伝えた。

 イラン国営通信(IRNA)によると、ハサン・ロウハーニー師(ホッジャトルエスラーム・ヴァル・モスレミーン[アーヤットラーの下位にあたるイスラーム聖職者の称号])は、昨夜(ファルバルディーン月20日[訳注:西暦2017年4月9日])シリア共和国のバッシャール・アサド大統領との電話会談で、アメリカの空爆によりシリアの無辜の民が多数殺害されたことに遺憾の意を表明し、「この攻撃による殉教者の家族に哀悼の意を表し、負傷者の回復を祈る」とした。

 ロウハーニー大統領は、シリアが化学兵器撤廃に向け国連と協力していることに触れ、提議された[シリアが化学兵器を使用しているという]申し立てに法的正当性がないとして、「このような攻撃は、ここ数ヶ月シリアとイラクで壊滅的敗北を喫しているテロリストの士気をただ回復させるのみである」と強調した。

 ロウハーニー師は、[イスラームから]破門されたテロリストに抵抗するシリアの人々を再支援すると共に次のように述べた。「米国のミサイル攻撃は、シリアの国益を損なう活動である。また、我々は世界のすべての自立国家がこのような攻撃と侵略を明確に非難することを望む。」

 大統領は、次のように意見を表明した。「同時に我々は、シリア人が実施したシリア和解交渉を混乱に陥れようとするこの攻撃が、テロリストとの戦いの結末とシリアの未来に影響を与えることはないと信じている。」

 ロウハーニー師は、シリア問題の解決について最終的に外交によるものとなるだろうと強調し、以下のように述べた。「許されざる犯罪である化学兵器の使用は、国際世論の場を現実からそらすためであり、この兵器を利用してテロリストたちが、他の者を、つまり偽の被告と国際法規の違反行為を仕立て上げるのを許してはならない。」

 ロウハーニー大統領は「イラン・シリア・ロシア間の綿密な調整は、反テロ運動の実現にたいへん有効である」として以下のように述べた。「テロリストたちを支援して、シリアの未来を私利のままに変えようと考えているものたちは、根本的に間違っている。」同師は、このようにシリア国民への支援継続を強調した。

【アサド大統領「米国の攻撃はシリア国民の士気に影響を与えていない」】

 シリアのバッシャール・アサド大統領もまた、この電話会談の中でイラン・イスラム共和国の支援に感謝し、次のように述べた。「ここ最近のテロリストの壊滅的敗北と壊走に続いて行われた米国のミサイル攻撃は、このテロ集団に士気を呼び戻し、シリア民衆と軍の弱体化を狙ったものだ。」

 大統領府広報室によると、アサド氏は同時に次のように強調したという。「この米国の空爆は、自国領土保全という防衛問題におけるシリア国民の士気にもテロリストの駆逐にも影響がなかったばかりか、むしろテロリストの完全掃討に向け全国民が決意を新たにしただけだった。」

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( 翻訳者:KT )
( 記事ID:42592 )