アフメト・サルジャン氏は、移民行政総局がシリア人の登録データベースを作成していると述べ、職能があり、特定の資格を持ち、職に就いている1万人程度の家庭に対し、トルコ国籍を与える作業を進めていると話した。
人口・国籍総局のアフメト・サルジャン局長は、国民議会難民下部組織委員会で注目の声明を行った。亡命を希望するシリア人のうち、特定の資格を持ち、高等教育機関を卒業し、かつ現に職に就いている1万人の家庭にトルコ国籍を与える作業を進めてはいるものの、一部については現在のところ連絡が取れていないと話した。サルジャン氏は下部組織委員会で、次のような主旨のことを述べた。
1万2千人のシリア人をトルコ人に:直近10年間にトルコ国籍を取得したシリア人の数はおよそ1万2千人だ。亡命希望者が現在保持しているトルコ滞在・居住許可では、国籍の取得を申請することはできない。しかし、政府は亡命希望者のうち、職能があり、特定資格を持ち、高等教育機関・学部を卒業し、かつ現に職に就いている人については国籍を与える作業を進めるよう要請した。
特別登録データベース:移民行政総局には登録データベースが存在する。すなわち、シリア人約280万人の身元情報、職業情報などが記録されたデータベースだ。移民行政総局はこのデータベースで作業を行い、基準に合い、職能があり、かつ現に職に就いている1万人の家族を特定し、作業を開始した。
身元情報は更新されている:まず各県の移民行政支局が、該当する人々の身元情報や関係書類を収集した。このプロセスはまだ続いている。完成したファイルは国籍委員会で照会された。全ての情報は、概ね入国時、あるいはその後身元情報を更新した際の、自己申告に基づいた情報だ。そうした情報が正しいかどうかは、たとえばある人物が「私は医者だ」と言いそう書かれているからといって本当に医者なのかどうか、その人物の卒業証書等、情報を裏付ける証拠とともに確認が続けられている。
■シリア人男性に妻の人数制限
AKP所属のアタイ・ウスル同委員会委員長は、行方不明のシリア人が欧州へと渡ったことに言及し、「(現在)シリア人にトルコ国籍を与えることに非常に消極的だが、私の考えでは、少なくとも25万人にトルコ国籍を与えるべきだ。彼らの知的潜在力を逃してはならない」と述べた。
CHPのシェナル・サルハン氏は、シリア人の一部が複数の妻をもっていることに言及し、「大いに議論された問題のひとつだ。家族居住許可を入手している。つまり、誰かが居住許可を得ればその家族に対しても我々は許可を与えている。3人の妻がいる人には、『我々は妻3人は許していない。1人だけだ。』と言っている。誰かを(妻として)申告したらその人に(だけ)家族居住許可が与えられる」と述べた。
■高等教育機関に1万5千人の学生
ハサン・マンダル高等教育委員会副委員長は、トルコの高等教育機関で教育を受けるシリア人学生の数が、2011-2012年に608人だったところ、現在は1万5千人に達していると述べた。マンダル氏は、彼らがとりわけ医学部、工学部、経営学部などを志向しているとし、トルコの大学ではシリア人研究者が392人勤務しており、うち13人は教授、15人が准教授、115人が講師、147人が助教だと語った。
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( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:42647 )