トルコ・EU関係「条件付き」改善
2017年05月26日付 Hurriyet 紙


エルドアン大統領がブリュッセルでEU当局者と会談した後、EU本部内では「条件付き改善」が話題となっている。今後の関係改善は、相互に取られるステップが決めると評されている。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領がブリュッセルでドナルド・トゥスク欧州連合議長とジャン・クロード・ユンケルEU大統領と行った会談の後、ブリュッセルでは「条件付き改善が話題となっている。両者が「非常にオープンに」話し、最も問題がある件についても「明快な」メッセージを送りあった会談の後、今後の加盟交渉プロセスの進展は双方のとる方策にかかっている。両者の関係においては、「原則を無視することなく、しかし、共通の利益を重視する」時代が来ている。エルドアン・EU首脳会談の後、明らかになったことは以下のとおり。

■ポジティブな一歩、ポジティブな結果

トゥスク議長とユンケル大統領が会談後発したメッセージと漏れてくる情報からみると、EUサイドは、(異なる)価値観と共通の利益という二つの間も板挟み状況だ。両者はともに先方からに一歩を待っている。しかしEU側は、加盟交渉プロセスの正常化その後の進展のために最初のステップはトルコが踏み出す必要があると考えている。(トルコでの)国民投票のころのトーンに戻さず、新たなアプローチの中で行動を起こすことは、両者で合意されている。トルコが「EU加盟という目的を放棄しない」というメッセージを最高レベルから発したことは肯定的な影響をもたらした。あるEU当局者は、「トルコが踏み出すポジティブな一歩はEUをポジティブな路線に転じさせる。条件付きの改善といえる」と話した。

■今後の予定

ドイツで9月24日に行われる選挙の前にトルコのEU加盟交渉プロセスで明確なポジティブな進展がなされることは期待できない。EU当局者らは、トルコのこの間にいくつかのステップをとり、ポジティブに利用し、その後にむけ強固な基盤を構築することができるとしている。EU・トルコサミットが9月以後に行われる可能性もある。報道の自由や法の支配のような問題を重視するブリュッセルでは、緊急事態令の短期的に取り下げは、ポジティブな影響を与えるという意見が主流だ。

■双方とも宿題がある

メヴリュト・チャヴシュオール外相は、スロバキアの首都ブラティスラヴァでスロバキアのミロスラフ・ライチャーク外相との会談の後、エルドアン大統領の前日のブリュッセル会談についてコメントした。同外相は次のように話した。「会談は有益で生産的なものだった。エルドアン大統領はトルコがEUに期待していること、トルコ・EUのロードマップについては非常に明らかだった。この度は、EU当局者がより肯定的であった。なにより意味のない発言は避けるべきであり、私たちは共通の問題に乗り出さなくてはいけない。我々がEUに期待していることはとてもシンプルだ。我々は、正しい一歩が踏み出されることを期待している。望んでいることはトルコの対等なパートナーとして見られることだ。もちろんいくつかの技術的な問題がある。トルコが取り掛かる必要がある宿題があるが、EUが忘れてはいけないことは、自分たちも宿題も終わらせる必要があるということだ。」

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( 翻訳者:尾形知恵 )
( 記事ID:42728 )